地震や台風、豪雨などの自然災害で一番こうむりやすいインフラ被害が「停電」です。
停電すると困るのは「生活インフラ」が止まってしまうこと。
具体的には、照明、冷蔵庫、お風呂、レンジ、トイレ、通信(電話やネット)などなど・・・
今回は過去に取り上げた停電対策記事をシチュエーション別にまとめて、追記情報を付記してまとめることにしました。
よければ参考にしてくださいね。
停電直後に必要な臨時アイテムはこれだ!
停電すると、全ての照明が消えてしまいます。
こうした時に危ないのが、慌てて動いて怪我をしてしまうこと。
とくに夜間に停電してしまい、それに気づいて起きた時に急に起きて動こうとすると、頭がぼうっとしているのでスムーズに動けません。
その停電が地震によるものだった場合は、床にガラス片や障害物が散らばっているかもしれません。
すると慌てて動いて足元を怪我をしてしまうリスクが増えますよね?
そうした「不意の停電」に備えるためにも、普段から以下のようなものを携帯していると便利です。
・携帯ライト(マグライト、LEDライトなど)
小型のライトをキーホルダーなどにつけて財布やズボンにつけていると、外先で停電しても明かりが得られます。
さらに夜寝る時に枕元にライトを置いておくと、夜中の停電で慌てずに行動できますよね。
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可能であれば、ヘッドライトを常備しておくこと。
両手が空くので、暗闇を移動するときに手で周りを確認できますし、真っ暗のなかでトイレを使う時も安心して用を足すことができますよ。
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ほかにも「ケミカルライト」「蓄光シール(テープ)」も手軽で便利です。
ケミカルライトは折るだけで光るので簡単ですし、水に入れたコップに入れると照明になります。
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蓄光シール(テープ)は蓄光剤を塗っているので、明るい場所に置いて置くと数時間以上も明るさをキープしてくれますよ。
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さらに自宅であれば「スリッパ」を用意していくと良いですね。
自宅だと靴を脱いでいるでしょうから、停電で移動するときにスリッパを履くと足を傷つけずに済みます。
就寝時にも枕元に置いていくだけで安心ですよ。
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私は折り畳み式の靴を置いて寝ているので、なにかあってもそのままそれを履いて室外に移動することを想定してますね。
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ほかにも不意の停電で役立つアイテムをいくつか紹介していますので、以下の記事を参考にしてください。
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生活に不可欠な「電源」を確保しよう
大きな災害だと復旧までに最低でも3日は見た方が良いと思われます。
発電機が設置されてある避難所やマンションであれば、最低限の電気は確保することができるでしょうが、それでも生活に必要なこまごまとした電源の確保は厳しくなるかもしれません。
そんなときに電源を自前で作れるツールがあると、すごく便利。
ポータブル電源がそれを可能にしてくれます。
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ノーマルタイプのポータブル電源は事前に電気を備蓄しておかないといけませんが、最近のものはたいていソーラーパネルがついているので、ゼロの状態から電気を確保することができます。
さらに便利なのが発電機です。
こちらもゼロの状態から電気を作ることが可能。
ただし動力源に石油が必要なので、屋内の使用は厳禁ですよ。
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そして最強なのが電気自動車(EV)。
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バッテリーに貯めた電気で走行する車ですが、備蓄する電気の量が大きいので、かなりの電源が確保できるのがメリットです。
EV車の良いところは、電源の確保のほか、移動範囲や運べる荷物の量が大きくなるということ。
被災地の外に避難することも可能ですし、外部で必要な物資を運ぶのにも役立ちますよ。
もっとも手軽に電気を確保できるものがこちらです。
それが「乾電池」。
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生活に必要な小物類の電源のほとんどは乾電池で賄えるのではないでしょうか?
照明に特化したアイテムとしては、水で光るLEDライトもおすすめです。
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水につけるだけで数日間点灯がキープされるので、災害時には便利です。
オン・オフのスイッチがないのですが、鍋などに入れておくとランタン代わりになりますよ。
最後が「ろうそく」です。
シンプルですよね。
でもこれが意外に役立つんです。
私も被災しているときに使っていました。
ライターやマッチがあれば使えますし、息を吹きかけるだけで消せますから。
ただし火災につながる危険があるので、水を張ったお皿などを土台にすると良いですね。
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「LPガス(プロパンガス)」も災害などの有事に役立ちます。
ガス管でつながっている都市ガスと違って「ボンベ」式なので「持ち運びができる」のが便利。
「インフラの影響を受けない」という点でも優れものです。
使える燃料も「調理」「風呂」「暖房器具」など、生活に必要な動力源として活躍します。
郊外や山間部の住宅でよく見かけますし、実際に私の両親の田舎の家も今もプロパンガスを使っています。
プロパンガスに関しては以下の記事で詳細をまとめていますので、こちらを参考にしてくださいね。
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災害時に役立つLPガスについて【震災時のガス対応】
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これら7つのツールのうち、どれか一つでも持っていると、かなり被災後の生活が楽になります。
ぜひとも事前の準備を検討してみてください。
以下の記事で災害時やアウトドアで電源を確保するためのアイテムをまとめていますので、こちらも参考にどうぞ。
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通話・連絡に必要なツールはこれ
停電してしまうと、固定電話やインターネット環境も厳しくなります。
テレビも見れなくなりますし、スマホも基地局が被災していたり、無事だったとしてもスマホそのものの電源が目減りしていきます。
外部との連絡や情報の確保は生活以上に大切。
最低でもスマホとラジオの電源は確保しておきたいですよね?
電源そのものは先ほど紹介したポータブル電源や乾電池でも代用可能です。
そのうえでスマホであればポータブルバッテリーがあると安心。
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ラジオも乾電池やバッテリー接続でチャージできるものがあるので、それを使うことで必要な情報を確保できます。
ソーラーパネル式のバッテリーだと、さらに無限のエネルギーが得られるので最強では?
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電源が確保できると、スマホの防災・災害情報アプリが生きてきますね。
インストールしておくことで、災害に関する正確な情報の入手が可能になります。
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同じく「正確な情報源」の防災ラジオも必須です。
ライトや手回しの電源チャージャーがついているタイプは、いざというときの電源の確保に大きく役立つので、こちらもぜひ。
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停電後の「生活の安定」に必要なアイテム
停電のショックを乗り越えて、電源を確保し、外部との通信手段もなんとか取り揃えれた後は、生活の安定でしょう。
私自身の被災経験から、電気が通じていない3日~1週間の間で無事に普段の生活を取り戻すためには、以下の3つの条件が必要だと感じました。
・住環境の確保
・食べもの・飲みものの確保
・衛生面の確保
ではそれぞれについて紹介していきましょう。
住環境の確保について
「住環境の確保」は自宅が無事であれば問題ありませんよね。
ただ全壊だったりすると別の場所に避難せざるを得ないですし、半壊で済んだとしても、それまでどおりの感覚で住み続けるのは厳しいかと思います。
もし半壊状態でも自宅に住むことを決意したならば、テントなどのサポートアイテムがあると改善されるのでは?
いわゆる「室内テント生活」というやつです。
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寝泊まりするために設計されたテントは雨漏りや風にも対応できるようになっていますし、半壊で隙間風や天井からの雨漏りがある場合でも十分にしのげますので、けっこうおすすめです。
避難所で持ち込みが可能な場合は、プライベート空間が確保できるテントはおすすめですよ。
同じく段ボールで簡単に組み立てられるベッドもあると便利です(体が楽になり、疲れが取れます)
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車で避難生活をする場合は、頻繁に体を動かして水分を取ることをおすすめしますよ。
座った同じ姿勢を取り続けていると、血栓ができて命の危険も出てきますので、関節部分のストレッチを小まめに行うようにしましょう。
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もし車での避難をする場合、キャンピングカーがあると生活は一変します。
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家と同じでレベルの間取りと生活環境が保証されますので、アウトドアや防災アイテムとしてかなり優れものです。
地震の揺れでも倒壊することはありませんし、何かの際にもすぐに移動できる機動性も最高です。
余裕があれば、購入を検討してみては如何でしょうか?
食べもの・飲みものの確保について
生きるために絶対に必要なもの、それが食べ物・飲みものです。
電気がしばらく通じない被災直後の生活では、そのまま食べられる防災食がおすすめですね。
スタンダードな缶詰から温めなくても食べられる食品、ドライフーズなど、まずはこのあたりを優先して揃えることをおすすめしたいところ。
電気が確保できるという前提であれば、お湯を温めて食べられるレトルトフーズやパッククッキングなどが良いでしょうね。
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その際はカセットコンロを用意しておくと便利です。
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飲みものに関しては、ミネラルウォーターを備蓄しておくことが大事ですし、できれば長期保存用のものが安心ですね。
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もし備蓄が足りていない時は、雨水で集水したり、風呂の水を利用することも可能。
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私も阪神淡路大震災で避難した時にお世話になった知り合いの家の方が、雨水を集水して生活排水に利用していたのを見て「すごいな」と感心した覚えがあります。
飲み水に使うのであれば、煮沸殺菌か、専用のツールで濾過しておきましょう。
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どちらも用意しておくと安心ですね。
ビタミンやミネラルを必要とするのであれば、保存用の野菜ジュースやサプリなども良いと思います。
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もしどうしても冷蔵する必要があるのであれば、冷凍庫に事前に保冷剤を多めに用意しておくことで、停電後も少しの間は要冷蔵の食品を保存しておくことができますよ。
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衛生面の確保について
電気が通っていない場合は、お風呂やトイレが使えないことも考えられます。
とくにマンションなどの高層住宅の場合は、上層階に水を送り込むためのポンプが停電で動かなくなることが想定されます。
水回りの確保はまずは飲料水に回すべきなので、生活用水は後回しになりがち。
とはいえ、お風呂や歯磨き、トイレなどで必要な水は衛生面のキープに不可欠ですね。
さきほど紹介した雨水からの集水などが難しい場合は、できるだけ水を使わずに済ます必要がありますよ。
そのために役立つアイテムはこちらです。
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長期間の避難生活には向きませんが、3日から7日程度のレベルであれば、なんとかこれらでしのげると思いますよ。
まとめ
以上が停電後の生活で必要になるだろう必須アイテム&情報まとめです。
電気は他の生活インフラの中でも比較的に早く復旧すると思われますので、とりあえずは今回紹介したもので対応は可能だと思います。
災害直後の大変な時期を乗り切るための緊急アイテムとして、ぜひ参考にしてもらえればと思いますよ。
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