いざという時の備えのために

防災と災害について考えるブログ

住んでいる家が地震に強いか弱いかを見分ける方法

日本は世界でもトップクラスの地震大国です。

過去に何度も大地震が襲っていますし、今でも小中規模の揺れは全国各地で観測されています。

そんな中で大規模地震の到来が危険視されて久しくなります。

首都直下型地震、南海トラフ沖地震です。

マグニチュード7~8の大型地震で、その被害は前者が死者2万数千人、被害総額は100兆円近く、後者は死者30万人、被害総額は200兆円にも上ると予測されています。

しかもそれがこの数十年内にほぼ必ず起こると言われているわけですから、もはやこの国や当該地域に住む以上、そこからの被害から逃れることはできません。

今回はそんな来るべき地震に向けて、または普段起きる小中規模の地震への対策も込めて、「住んでいる家が地震に強いか弱いか」を見分ける方法を、私の体験談とあわせて紹介していきたいと思います。

地震に強い家・弱い家を見分ける方法

今回の「見分け方」の参考にさせてもらったのは、こちらの書籍です。

2011年の発行で少し古いのですが、その内容は未だに通用するものが多いです。

著者は積水ハウスで長年、地盤研究や自然災害地の復旧業務に携わってきた経験があり、退職後は基礎地盤研究所を設立しています。

そんな専門家が提示した意見を基にしつつ、私自身の家の状況と照らし合わせながら、地震に強い家、そうでない家の判断法を紹介していきます。

1:壁が少ない家は地震に弱い

壁の量が足りない家は「構造的に地震に弱い家」としています。

例を挙げると、

・一階が駐車スペースになっている

・入口(玄関)や窓などの「開口部」が大きい家

になります。

壁と柱で建物全体を支えている家やマンションと比べて、壁が少なく柱だけで2階以上を支えているので、地震には弱くなるのです。

私のマンションは実はこのタイプ。

一階が駐車場になっていて、まさに「壁が少ないタイプ」です。

その代わり、柱はかなり頑丈に何本も建てられているのですが、やはり壁が少ない分、地震には弱いのかなと思ってしまいます。

震災後に出来たマンションなので耐震構造はきっちりしているとは思いますが、確かに一階部分の壁が少ないのはちょっと怖いですね(汗)

2:壁にひび割れがある

建物の周りを注意深く見ていると、外側に大きなひび割れを発見することがあります。

これは「建物が変形している」疑いがあるので要注意ポイント。

ひび割れ自体も壁を弱くするので良くないのですが、それが建物の変形でできたものだとすると、地震に弱くなる大きな原因になります。

もし住んでいる家や建物の外壁に大きなひび割れを発見した場合は、室内の壁も確認すること。

外壁と同じ場所に大きなひび割れがあれば、戸建てなら建築会社か、マンションやアパートなら家主や管理組合に伝えて、詳しい原因を調べたほうが良いです。

ちなみに私の家はこれは大丈夫でした。

マンションなので外壁を確認すること自体が難しいといえばそうなのですが、少し前に外壁の工事を済ませていたので、そのときに施工会社がひび割れ等のチェックも行ったと思います(そう信じたいです笑)

3:家の耐震性をチェック

建物の耐震性については、2000年に改正された「建築基準法」によって、耐震レベルの等級が定められました。

等級は「1~3」まであり、数字が増えるにしたがって耐震性能が「1.25倍」ずつ上がっていくというものです。

その具体的な内容は、

・耐震等級「1」⇒数百年に一度発生する地震の地震力に対して倒壊・崩壊せず、数十年に一度発生する地震の地震力に対して損傷しない程度。

・耐震等級「2」⇒等級1で想定される1.25倍の地震が起きても倒壊・崩壊しない

・耐震等級「3」⇒等級1で想定される1.5倍の地震が起きても倒壊・崩壊しない

*数百年に一度の地震は、改正のきっかけになった阪神淡路大震災を想定している

となっています。

このときの改正により、2000年以降に立てられたハウスメーカーの戸建て住宅のほとんどが耐震等級「3」となっています。

つまり最高レベルの耐震が成されているということですね。

一方でマンションはと言うと、

・耐震等級1⇒全体の85%

・耐震等級2⇒全体の15%

・耐震等級3⇒ゼロ

*免震装置を備えた高級マンションは耐震等級「3」と同レベルにあり

というデータが本書で示されており、これだけを見ると、ほとんどのマンションの耐震強度は実はもろいのだなというのが分かります。

とはいえ、このデータが示されているのが、本書が発行された2011年当時のことなので、それから9年経った2020年現在はもう少し改善されているかもしれません。

ただ一度建ったマンションに関しては、このデータ状況は変わっていないのかもしれませんね。

つまり、いわれているほど「マンションの耐震性」は信じられないということになります。

さらに鉄筋コンクリートの耐用年数は60年ということもあり、そもそも古いマンションやアパートはそれ自体が倒壊の危険をはらんでいます。

1970年代に作られたマンションは材料不足でコンクリートに海砂を使ったために鉄筋がさびるのが早く、その危険に拍車をかけることになります。

私のマンションは震災後に建てられたので、ある程度の耐震構造は成されているとは思いますが、具体的な耐震等級レベルは分かりません。

今住んでいる地域が思い切り南海トラフ沖地震の被災地域にかぶるので、それを考えると、できれば耐震レベルが「2」以上であって欲しいと切実に願います。

4:家の傾きをチェックする

戸建て住宅に関する確認法です。

戸建ての新築時には水平の誤差がゼロから1メートルで3ミリ程度の間で建てられます。

ただ地盤沈下などで変形することがあります。

家は水平に建っていることで住宅の基本性能や強度を発揮できますが、ゆがみや崩れがあると設計どおりの機能が働きません。

家が傾く際の兆候としては、

・ドアやサッシの開閉がスムーズでなくなる

・引き戸が勝手に閉まってしまう

・目玉焼きがフライパンの中でいつも片側に寄る

・引き戸を閉めても完全にしまらない

などが挙げられています。

こうしたことを感じた際には、一度家の傾きをチェックする方法は以下です。

・水準器で確かめる(ホームセンターで売っている)

・ビー玉・ピンポン玉を転がして確かめる

などなど。

ビー玉やピンポン玉を転がす際におく場所は、台所の流し台の「へり」部分が良いとされています。

この部分は家を建てる時に、最後に水平に設置するからです。

この部分に置いてビー玉などが転がって行ったら、地盤が変形しているサインになります。

ちなみに私の住むマンションは少し傾いているということ。

ビー玉を転がしたころ、ゆっくりとですが、部屋の片側に転がっていきました(涙)

築20年近くたつので、こういうのもあるだろうなと思っていましたが、やはりちょっと怖いですね。

5:床下のコンクリート基礎をチェックする

家の構造で最も大切なのは「基礎」部分です。

基礎は建物の全重量を受けており、地盤に直接のっているので、地震の揺れがダイレクトに家に伝わる大事な箇所です。

基礎部分は床下にあるので、見ることはなかなか難しいですが、可能であればぜひ一度チェックすることが推奨されています。

具体的は方法は、

・床下収納の出し入れ口から床下に潜り込む

・自治体の無料耐震診断や補助金を利用してチェックしてもらう

・シロアリ駆除やリフォームのついでにチェックしてもらう

などがあり。

その際にチェックする目安は、

・コンクリート基礎の「縦のひび割れ」⇒ひび割れの幅が0.5㎜を越えていれば、建物の変形の可能性あり

・コンクリート基礎の「横のひび割れ」⇒基礎の中の鉄筋が腐食・膨張している可能性あり

になります。

以上のような劣化がコンクリート基礎に見られたら、すぐに補強手当を行わなくてはいけません。

このチェック法は戸建て住宅がメインになります。

マンションやアパートは住民が確かめようがないですからね。

ただきちんと家主や管理会社が定期的にチェックを行っているかどうかは、住民側で問い合わせるなどして確認しておいたほうがよさそうです。

6:建築年代をチェックする

2000年に建築基準法が大幅に改正されたことで、住宅の耐震性能は一定レベルで明確になっています。

なので、2000年以降に建てられた建物は、新たな基準法に則って作られているので、ある程度は安心して住むことはできます。

危険なのは、それ以前に建てられた住宅。

2000年以前に建築された住宅の場合、基準にあいまいな部分を残したままだったので、法律をクリアした建物であっても、耐震性能が十分でない場合はあります。

著書で述べられている「要注意物件」は、

1981年以前に建てられた木造住宅

これは即刻改築しても良いレベルということ。

1981年は建築基準法に大改正が行われたのですが、このときの改正でも耐震性能に不十分さが残ったといいます。

実際に私が学生の頃に住んでいた実家は昭和30年代に建てられた木造住宅で、建築基準法改正のきっかけになった阪神淡路大震災で倒壊してしまいました。

【地震体験】20年前の阪神淡路大震災で体験したこと、感じた事

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同じくこの頃に作られた鉄筋コンクリート住宅も、耐震性能が不十分だといいます。

まとめてみると、

・1981年以前に建てられた木造建築の耐震性能レベルは危険

・1981年~2000年の間に建てられた住宅は耐震性能にばらつきあり

・2000年以降に建てられた住宅はひとまず安心(間取りや施工にばらつきあり)

となります。

不安なほうに当てはまる場合があれば、ぜひ耐震診断を受けてみることをお奨めします。

*平成30年に行われた同基準法の一部改正では「耐火」に関する見直しが盛り込まれています。

建築基準法の一部を改正する法律(平成30年法律第67号)についてー国土交通省

7:昔の地図でチェックする

住宅が建つ地盤が軟らかい場所であったり、埋め立て地であれば、地震の際には地盤沈下や液状化の危険性があります。

もとは海や川だったり、池や沼だったりすると、そうした可能性が高くなるので、今住んでいる場所がそうであるのかないのかを確認することはけっこう重要です(地中に水を多く含んでいることで液状化になりやすい)

これを簡単に見分ける方法が「昔の地図をみる」こと。

旧版の地図や古地図でそうした場所であることが分かれば、住む前ならそこに越さないことです。

すでに住んでいるのであれば、別の場所に引越すか、それなりの耐震補強を行う必要があります。

地名で「沼」「池」「洲」などが入っている場所は、かつては海岸だったり、池や沼、川に挟まれた地域だったりします。

ちなみにこうした「水」に関係した場所を埋め立てた土地は、洪水や津波の際に水害に見舞われる可能性が高くなるので注意です。

とくに海岸を埋め立てた土地は土地自体が低くなっているので、津波がくると巻き込まれてしまう危険があり。

自治体が発行している災害マップでも、住んでいる地域の被害想定が分かるので、それらを活用してください。

まとめ

以上が「地震に強い家か弱い家かを見分ける方法」です。

地震に対する耐久度は家そのものだけでなく、家が建つ地盤の強さや弱さも関係してくるので、最後の「地図」はそうしたことも考えて掲載してみました。

もし自分の家が「耐震に不安あり」と分かった場合は、ぜひちゃんとした診断を受けることをおすすめします。

東日本大震災以降は、国を挙げての住宅の耐震診断の助成が活発化しています。

耐震補強のための補助金制度や、無料耐震診断も各自治体で行われているので、お住いの地域の市町村に問い合わせてみると良いと思います。

最後に著書で勧められていた「地震の心配をしなくて良い地域」をまとめておきますね。

・新しい町よりも古い町に住む⇒人が住み続けている理由と安全性

・住宅地の端を避けて中心に近い場所に住む⇒上と同じ

・ご神木がある神社の近くに住む⇒樹齢何百年というご神木が立ち続けている安全性

・川や池、海の近くの埋め立て地、斜面を避ける

地震の被害を少しでも減らすために、とるべき対策は早めに打っておきましょう。

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