さついまもといえば落ち葉を集めて火をつけて、その中で焼いたアツアツのさつまいもを食べるイメージがありますよね。
または屋台で引いてくる「いしや~き~いもぉ~おいもぉ~♪」の「石焼き芋」も美味しいです。
どれも皮がカリカリで中を開けると黄金色のトロリとした芋が出てきて、これがまた甘くてお腹も膨らんでですね・・・
そんな冬の伝統的なおやつである「さつまいも」が、実は備蓄・防災食にも向いているということなんです。
今回はその理由と、おすすめの食べ方を紹介していきますね。
さつまいもが備蓄・防災食に向く理由
まずは備蓄やアウトドア調理に向いていると思う理由を述べていきましょう。
1:保存しやすい
生のさつまいもは常温で保存が可能です。
何も調理を加えてない前提だと、1か月はそのままでおいて置けます。
保存のコツとしては「水に当たらない場所」「湿気の少ないところ」「直射日光が当たらないところ」。
新聞紙に包んで置いておくとベストです。
寒さが苦手な野菜なので、冷蔵庫の保存はやめておきましょう。
保存も1か月を過ぎると気温や場所によっては、腐ってきたり、美味しくなくなったりするので、できるだけ早めに食べることをおすすめします。
2:加工しやすい
そのまま食べても美味しいですし、カットして炊き込みご飯に入れても美味しいです。
味噌汁の具材にもいけますし、カレーでもシチューでもパスタでも調理が可能です。
干して保存食にするのもよし、油で揚げて砂糖をまぶしてお菓子にするのもありですね。
食べ方の幅が広いのは、食材が限られてくる災害時やアウトドアの食材に向いている大きなポイントですね。
3:栄養が豊富
肌の健康や風邪予防に効果のあるビタミンC、血行の改善や冷え性に良い働きがあるビタミンE、血圧の上昇を抑えるカリウム、便秘改善や整腸作用のある食物繊維を豊富に含んでいます。
災害時やアウトドアの環境では、医療施設や医薬品が限られてくるので、できるだけ病気にならないことが理想です。
とくに災害時は食べ物が偏りやすいため、体調が悪化しやすくなるリスクがあります。
そんなときにさきほどの栄養分を含んださつまいもを食べることで、体の中からヘルシーにしてくれます。
お腹もちが良いのもプラスな点ですね。
4:イライラやストレス解消になる
災害時は物が不足したり、食事も偏ったものになりがちです。
何よりも日常の平安が破られた環境になるので、精神的なストレスを抱えがちになります。
そんなときにさつまいもを蒸したり、焼いて食べることで「甘くて美味しい」ものが心身を癒してくれます。
スイーツは脳に快感物質を分泌させる働きがあり、さつまいもの糖質がそれをサポートしてくれます。
ケーキなどの白糖が入ったスイーツではなく、さつまいもの糖質と食物繊維や各種ビタミンのヘルシーな栄養素になるので、体への悪影響も低いです。
自然のスイーツということですね。
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さつま芋のおすすめの食べ方
さつまいもがいかに「備蓄」「防災」に向いているのかを説明しました。
次にその具体的な食べ方や種類を紹介していきたいと思います。
1:蒸して食べる
蒸し器で蒸して食べる方法です。
災害時やアウトドアの環境を想定して、火力はカセットコンロ、焚火、アウトドアコンロにしておきます。
・さつまいもをきれいに洗う
・半分くらいカットする
・フライパンに水を1~2センチの高さに入れ、その上にさつまいもを置く
・弱火で20~30分蒸す
蒸し器があるとそちらを使っても良いですね。
我が家ではよく専用の蒸し器で蒸し芋を作ります。
これもけっこう便利ですよ。
2:焼いて食べる
災害時やアウトドアを想定して、火力は焚火台を使うようにします。
・焚火台に木炭を入れて火をつけ、赤くなるまで待つ
・網の上にアルミホイルで包んださつまいもを載せる
・15分ごとに裏返しながら焼く
・30~40分ほどで完成
よくある「落ち葉で焼く」は実際には1時間以上かかるそうです。
なので外で焼き芋をするときは、アウトドア用の焚火台が最も便利ですよ。
3:干して食べる
少し手間がかかりますが、保存食になるのでおすすめです。
・さつまいもを洗う
・蒸し器に入れて蒸す(1時間~2時間)
・火の通りを確認し、割りばしやつまようじが「スーッ」と入ればOK
・バターナイフなどで皮をむく
・少し冷ましてから、適度な幅にカットしていく(市販されている干し芋のサイズをイメージ)
・乾燥ネットに並べて、1週間ほど天日で干す
・雨の日や夜は室内に入れるか、夜露を避ける場所に置く
災害時やアウトドアの携行食として便利です。
ただ作るのに時間と手間がかかるので、日常の何もないときに用意しておくのが良いですね。
市販のさつまいも食材の種類
生のさつまいもを調理するのが面倒だったり、時間がない場合は、市販されているものを購入するのも良いと思います。
その場合は保存できるタイプのものをおすすめします。
種類をあげるとすれば、以下の商品になりますね。
干し芋
芋けんぴ
さつまいものグラッセ(甘い煮込み菓子)
どれも保存が効きやすいので、災害時やアウトドアでの非常食に向いています。
軽量なので携行食としても優秀ですね。
栄養があり、甘さもあるので、健康とストレス解消におすすめですよ。
まとめ
さつまいもが備蓄・防災食に向いている理由と食べ方を紹介しました。
他の野菜に比べて保存が効きますし、野菜としての栄養の高さと、スイーツとしての甘さを両立している食材は「さつまいも」以外にはなかなかないと思います。
アウトドアだと色々な食べ方を試せるのも魅力の一つですね。
災害時は普段よりもストレスがかかりやすい環境です。
栄養と癒しと調理の楽しさをぜひ「さつまいも」から感じてもらって、明日への活力を得てもらえたらと思いますね!