災害時に電気もガスも止まっているときに作れる調理法「パッククッキング」実践編です。
パッククッキングは防災アドバイザーの岡部梨恵子さんという方が、東日本大震災で被災された経験をもとに作り出した防災に向いた調理法です。
以前にもこのブログで何度か取り上げており(NHKの「ごごナマ」で紹介された放送内容がきっかけです)、自分でもいくつか作ってみました。
何しろポリ袋と簡単な食材、ガスコンロなどの火力さえあれば、いつでもどこでも作られる便利さで「なるほど、これなら災害が起きた時でも使えるな」と納得させられた防災クッキング法です。
今回はその岡部さんが監修された防災ブックでの調理メニューの一つを、自宅で実際に作ってみることにしました。
その名も「ご飯と親子丼」。
まあそのままですね(笑)
流れとしては、まずは白飯の調理を紹介した後、続けて親子丼の具を調理していき、最後に2つの食材を併せて「親子丼」を完成させるという一大スペクタクル防災絵巻。
では早速、その様子を写真付きでご覧いただきましょう。
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【パッククッキング】ご飯の調理レビュー
まずはパッククッキングの基本中の基本「白飯」を生米から作っていくことにしましょう。
用意する具材と材料はこちら。
・米(0.5合:一人分)
・ポリ袋
・水(120ml)
・カセットコンロ
このうちのカセットコンロは今回の調理が自宅ということで、備え付けのガスコンロで済ますことにしました。
ではまずはお米とポリ袋の用意をば。
米・ポリ袋
米はもちろん生米です。
とがずに、そのまま袋に入れます。
①米をポリ袋に入れる
次に水を入れていきます。
②米が入ったポリ袋に水を入れる
本では「浸水後に水の入ったラインを指でしっかり押さえ、袋の上の方をしっかりと空気を抜いておく。空気を抜いたら、鍋の湯がポリ袋に入ってこないように、袋の一番上を固くキュッと結ぶ」とありましたが、ここではその部分は省略させてもらいます。
続いて袋を湯がが入った鍋に入れます。
③ポリ袋を沸騰した湯を張った鍋に入れて(湯量は6分目くらい)、弱火にしてから30分ほどボイルする
あとは待つだけです。
本のレシピでは30分とありましたが、時間的に自宅のコンロを占領しているわけにもいかなかったので、中火にして20分ほどで引き上げました。
④鍋からポリ袋を取り出してから火を止め、器に入れて結び目を切る
先に火を止めるのは「袋が鍋の底につくのを防ぐ」意味があるそうです。
そして出てきたご飯。
写真で見るように、見た目はきちんと炊き立ての雰囲気を出していて、普通に美味しそうですね。
⑤ポリ袋を器に被せて、ご飯をほぐす
ポリ袋を器に被せるのは「食べ終えて袋を捨てれば器は洗わずに済む」ということで、水の不足した災害時を想定した防災食ならではの気遣いです。
しかし私はそのことを完全に忘れてしまっていて、普通に袋からご飯を皿に移し替えすという「防災クッキングの理念」を完全に破壊してしまいました(涙)
とはいえ、なかなか良い出来上がりだと思います。
少し水が足りなかったせいか、一口食べてみると、ご飯に少し芯が残っているのもありましたが、おおむね少し固めの白飯という感じで普通に美味しい出来上がりでしたね。
これなら同時並行して調理している「親子丼の具」にも上手く合いそうです^^
【パッククッキング】親子丼の具を調理レビュー
白ご飯を作りながら同時に親子丼の具の調理を開始です。
用意する具材はこちら。
・焼き鳥缶(たれ味)一缶
・玉ねぎの薄切り(4分の1個分)
・卵1個
・しょうゆ小さじ1
・ポリ袋
・カセットコンロ
これらすべての具材をポリ袋に入れて、沸騰した湯を張った鍋に入れるだけ。
ご飯の作り方と同じです。
では順を追って見ていきましょう。
①具材を準備する
②袋に入れる
③袋の空気を抜きながら、一番上のところで固く結ぶ
④混ぜる
⑤沸騰させた鍋を弱火にしてポリ袋を入れ、30分茹でる
⑥茹で上がったら、鍋から取り出す
いい感じで茹で上がりました。
匂いも普通に「親子丼」してます。
ではここで先ほど作ったご飯を用意して「親子丼」を完成させましょう。
⑦ご飯の上にかける
卵が茹で上がり過ぎたのか、固まってしまってますね。
少しほぐして食べてみましょう。
うん、いい感じです。
味わいも普通に親子丼。
玉ねぎも柔らかくなって卵に馴染んでいますし、卵も見た目通りに程よく固まって、いい感じの味わいになっています。
中でも肉が一番美味しくて、繊維の部分の食感と噛んだ時に滲み出てくる「旨味」が最高でしたよ^^
少し甘いのが難点というところで、このへんは缶詰の味付けに寄るところが大きいのでしょうね。
ともあれ、想像以上に美味しい親子丼が出来上がって大変嬉しゅうございます^^
まとめ
思ったよりも簡単に調理できたのが不思議なくらいの今回のパッククッキング。
前回までは簡単なパンケーキがメイン料理だったので、ご飯&おかず系の食材をここまで少ない手間で完成できるのは本当に驚きです。
このクッキング法のポイントは、電気とガスが止まった状態で作れる料理ということ。
それだけでなく、水道が停まったことも想定して「沸騰させた湯」も捨てずに再利用できますし、ポリ袋を使うので食器を汚す必要もないこと。
レビューではそのことを忘れていて、思い切り袋から取り出して器に盛ってしまいましたが^^;、実際には皿の上に開いたポリ袋の上に乗った「料理」の図柄が展開されるはずなので、どうか皆様そのあたりをご留意くださいますよう。
というわけで、作っていてかなり「面白い」「楽しい」とも感じたパッククッキング。
今回の調理ともう一つ同時並行で「チキンライス」も作ってみたので、次回はそちらを紹介できればと思います。
*読者の方から「パッククッキングには高密度ポリエチレンの半透明の袋のはず」というご指摘を頂きました。全く知らなかったので「おお!そうなのか!」と(汗)今後の調理では高密度ポリエチレンの袋を使うようにしましょう。皆さんもぜひどうぞ^^
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