災害時の停電で役立つアイテムが「ポータブル電源」「発電機」です。
ポータブル電源は、事前に電気を溜めておいて、いざという時に家電などに電気を供給できます。
発電機は石油などに燃料で稼働させて、電気を作り出すことができます。
どちらも電気が通じなくなった環境で役立つアイテムになります。
また最近の電気代の値上がりにも対応できる「家計のお役立ち」アイテムにもなっています。
今回はそんなポータブル電源と発電機の「おすすめの5点」と、その特徴を紹介していきましょう。
ポータブル電源・発電機おすすめ5選
Jackery
アメリカの有名ブランドのポータブル電源です。
JVCと同じく超大容量の1002whで、あらゆる家電に対応可能。
アウトドア大国アメリカでの評価も高いブランドなので、外先での使用には信頼が置けます。
タフさを備えているので、防災での使用にも十分な威力を発揮してくれると思いますよ。
ソーラーパネルも別売りで対応しているので、被災地やキャンプ地での電源確保にも問題ありません。
【価格帯】19,800円~242,600円(全8種類)
JVCケンウッド
国産オーディオメーカー「日本ビクター」ブランドのポータブル電源です。
1002whの超大容量でアウトドアを始め、車中泊や防災仕様にも幅広く使用できます。
1000w~2000wの電力を賄えるので、上記に挙げた家電関連はどれもOK。
ソーラーパネルも別売りで扱っており、災害時に便利な逸品です。
国産なので安心のクオリティとアフターケアの充実も期待できますね。
【価格帯】24,810円~125,300円(全5種類:ケーブルは別)
LACITA
国産ブランドのポータブル電源です。
最大の特徴は「軽量・コンパクト」であること。
重さが5キロほどなので女性でも持ち運びがしやすく、サイズも従来の製品に比べてかなりミニマムな仕様になっています。
防災製品等推奨品に登録されており、品質の安心感も十分。
もちろんソーラーパネルもオプションで販売しています。
適度な容量に適度なサイズ、安心のクオリティは万人向けの製品ではないでしょうか。
【価格帯】59,800円~72,800円(全2種類)
ナカトミ発電機
1995年に創業した冷暖房器具、空気工具、エンジン商品のメーカーです。
パソコンやヒーター、扇風機などの機器に電気を出力できる発電機です。
電源からの蓄電を必要とするポータブル電源と違って(ソーラーパネルタイプを除く)、ゼロの状態からガソリンで電気を作ることができます。
使用燃料は無鉛ガソリンで、燃料タンクは3.9リットルです。
連続使用時間は約3時間になります。
騒音が少なからずするので、使用時は周囲の環境に気を付けましょう。
【価格帯】39,964円~162,000円(全4種類)
工進カセットガス発電機
カセットボンベで発電できる便利なタイプです。
メーカーは1948年創業の機械・ポンプメーカー「工進」(京都)になります。
普通の発電機はガソリン燃料を必要としますが、このタイプは通常のカセットボンベで電気を作れるモデルになっています。
使うカセットはJIA認証カセットボンベであれば、メーカーを問わず使えます。
本体重量は約16キロで、連続運転時間は1~2時間になっています。
ガソリンを使わないので、安全に発電できますね。
【価格帯】44,468円~77,728円(全3種類)
ポータブル電源・発電機の詳しい紹介
ここからポータブル電源と発電機についてのより詳しい紹介をしていきますね。
両商品の詳細を知りたい方は、ここから続けて読んでみてくださいね(少し長めです)
ポータブル電源について
内蔵のリチウムイオン電池に電気をためておくことで、場所を選ばずに電力を供給できる蓄電池です。
手軽に持ち運べて家電製品のチャージに役立つため、アウトドアや防災でもよく使われています。
ポータブル電源のバッテリーには寿命がありますが、使い方や保管の方法で長く使うことも可能です。
以下に簡単にまとめてみましょう。
【リチウムイオン電池の寿命】
・使用回数が4,000回前後(未使用時で10年前後)
【寿命を延ばすコツ】
・充電中には使用しない(蓄電池に負荷がかかるため)
・電気の残量を使い切ってから充電する
・充電回数を減らす
・保管するときは「電気の残量がゼロもしくは満タン」状態にしない
⇒残量ゼロ:過放電になって蓄電池に負担をかけるため
⇒満タン:電池内部の電圧が高くなって、バッテリーに負担がかかるため
【良い保存方法】
・電池残量を30~50%で保管する
・定期的に電池の残量をチェックする
・リチウムイオン電池はは熱さや寒さに弱いので、温度の高低が激しいところに置かない
・直射日光を避けて保管する
電池に負担をかけないように気をつけることで、少しでもバッテリーの寿命を延ばすことができるという感じですね。
では次にポータブル電源が対応できる家電製品を見ていきましょう。
ポータブル電源が使える家電製品
【通信機器・PC関連】
・スマホ・携帯⇒3~5W
・デスクトップパソコン⇒150~300W
・ノートパソコン⇒120W
・テレビ(液晶)⇒300~500W
【キッチン家電】
・電子レンジ⇒1300W
・オーブントースター⇒1350W
・炊飯器⇒1200W
・ホットプレート⇒1300W
・電気ポット⇒700~1000W
・冷蔵庫⇒150~500W
【生活家電】
・洗濯機⇒500W~900W
・衣類乾燥機⇒1200~1400W
・掃除機⇒1000~1100W
・エアコン⇒45~2000W
・こたつ⇒600~800W
・扇風機⇒50~60W
・加湿器⇒17~320W
・ファンヒーター⇒10~450W
・ホットカーペット⇒500~800W
・電気毛布⇒50~90W
・ドライヤー⇒600~1200W
市販のポータブルバッテリー容量の多くが「500W」前後になっていることを考えると、
・通信デバイス・テレビ
・冷蔵庫や扇風機、ファンヒーター、電気毛布などの生活家電
が対応できるようになっています。
さらに「ソーラーパネル」を使うと、ほぼ無限に「電気を作れる」ので非常に便利です。
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またポータブルバッテリーには「正弦波」と「短形波」の2種類があります。
家電の用途によって選ぶようにします。
冷蔵庫やテレビなどの大型家電には「正弦波」タイプを選ぶようにすると良いとされています。
以下にこれまでの要点をまとめましょう。
チェックポイント
・400~500Wh以上の容量タイプ
・正弦波タイプ
・ソーラーパネル付き
・リチウムイオン電池式
以上の条件を備えたポータブル電源であれば、非常時でも安心してこれまで通りの生活を送れるということになりますね。
ソーラーパネル付きポータブル電源について
ポータブル電源、発電機ともに、電気が通じていない環境で役に立つのは間違いないです。
さらにウクライナ情勢による世界的な電気代の高騰を踏まえると、これらのデバイスを使うことで「電気代の節約」につながると思います。
その場合、完全にゼロから電気を作ることができる「ソーラーパネル付きのポータブル電源」がおすすめです。
ソーラーパネルを設置することで電気を太陽光線から得られるため、リチウムイオン電池の寿命が続く限りは、ほぼ永遠にゼロ状態から電気を得られることができます。
発電機に関しては、ソーラーパネルを使ったモデルは見たことはありません(もしあったらすいません)
なので今のところは「ポータブル電源+ソーラーパネル付き」が最強の省エネアイテムですね。
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発電機について
次は発電機の説明です。
ポータブル電源が「充電して電気を貯める」ツールなのに対し、発電機は「電気を作る」ツールになります。
ゼロから電気を作れるので、事前に電気を溜めておかないといけないポータブル電源に比べると、あらゆる場面に対応できそうです。
ただし発電機はそれなりにマイナス面もあります。
というのも、電気を作るために「燃料」を必要とするからです。
一般の家庭で所持するには少し敷居が上がるかもしれません。
では以下にメリット、デメリットをまとめてみます。
【発電機のメリット】
・電気をゼロから作れる
【発電機のデメリット】
・動力に燃料が必要になる
・換気に気を付けないと、使用時に一酸化炭素中毒になる危険性がある
・燃料代が別途にかかる
・燃料の保管にも気を配らないといけない
燃料代と保管、そして使用時の空気の入れ替えなど、手軽に電気をチャージできるポータブル電源と比べて、そのあたりの手間がかかりそうですね。
逆に農家の方や工場などの経営に関わっている方などは、そういった問題をクリアしやすいので、発電機の方がおすすめかもしれません。
ただ最近の発電機にはカセットガスで動かせるタイプも出てきており、こうなると状況は変わってきます。
カセットガスで発電ができるキャンプ用品が登場!これは欲しいですね。7万円とちょっと高いですが、発電可能というのは魅力的ですhttps://t.co/XcTEgbTzSK#防災 #キャンプ #発電
— 街の防災研究家 (@bousaitarou) April 23, 2022
カセットボンベだと安全に保管できますし、ボンベ自体も調理用のカセットコンロで使い慣れているので、これは便利ですね。
まとめ
ここ最近は全国各地で地震が立て続けに発生しており、いつ大きな災害が起こるのか油断できない状況になりつつあります。
地震による津波の脅威はもちろん、噴火活動で起きる災害にも備える必要があります。
発電機やポータブル電源は災害時にはもちろん、電気代の値上がりにも対応できる便利アイテムです。
今回の記事を参考にして、導入を検討してもらえればと思います。
紹介したポータブル電源と発電機
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