
地震、台風、大雨、洪水・・・日本では年間を通じてさまざまな自然災害が起こります。
そんなとき、家族の安否確認、避難所の情報収集、救助要請、位置情報の共有などで「スマホ」が命綱になることが多いです。
しかし、日常用のスマホは「普段の使い勝手」を重視して設計されており、災害時の“過酷な環境”(停電、水濡れ、粉塵、衝撃、通信網断絶など)には必ずしも強くありません。
だからこそ、防災を意識して「壊れにくい/長持ちする/通信手段にも工夫がある」スマホをあらかじめ用意しておくということ。
今回はそんな「災害に強いスマホ」を想定しつつ、
✅防災目的でスマホを選ぶポイント
✅安全性と実用性を両立した「防災スマホ」をどのように選ぶか
を実機の紹介と併せて、順を追って紹介していこうと思います。
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スマホを防災用に選ぶときの4つの大切なポイント

スマホを防災用途で使うなら、次の4つの条件を重視すると安心度が高まります。
✅バッテリーが長持ち
✅防水・防塵・耐衝撃
✅通信手段の予備を持つ
✅普段使いとのバランス
災害時の過酷な環境で使用するためには「スマホ体力(持久力・耐久力)」が必要ということ。
以下にそれをまとめてみますと、

▶️バッテリーが長持ち
災害時は停電が長く続くことがあります。
そのため、長時間使用できる大容量バッテリーが必須です。
目安としては4000~5000mAh以上で、動画連続視聴で8〜10時間、通話連続で20時間程度使えるものが望ましいです。
また、省電力モードや低消費電力設定があるスマホならさらに安心。
モバイルバッテリーやソーラー充電器と組み合わせれば、さらに長時間の使用が可能です。

▶️防水・防塵・耐衝撃
災害時は雨や水没、土砂や粉塵、落下などの過酷な環境にさらされます。
IP68などの高い防水・防塵等級や、米軍規格準拠の耐衝撃設計を備えたスマホは安心です。
例えばIP68規格なら、水深1.5mで最大30分水没しても耐えられます。
避難所や屋外での使用時も、壊れる心配が少ないのは大きなメリットです。

▶️通信手段の予備を持つ
災害で携帯基地局が壊れたり、停電で回線が使えなくなることがあります。
その場合に備え、衛星通信対応モデルや、電波が弱くても「つながるスマホ」があると心強いもの。
衛星通信スマホであれば、キャリア回線が届かない地域でもメッセージ送信や安否確認が可能ですし、一般的なスマホでも基地局の電波が弱い場合に備えて、電波感度が良い端末を選ぶと安心です。
通常の4G/5G回線が使えない状況でも、家族や救助者と連絡を取ることができるのは安心ですよね。

▶️普段使いとのバランス
防災用だけでなく普段使いも考えるなら、「通常のスマホとして違和感なく使えるか」をチェックしましょう。
操作性や画面サイズ、重量、アプリ利用のしやすさも重要です。
防災性能と普段使いの利便性のバランスが取れた端末が理想です。
となります。
以上のことを念頭に置いたうえで、次に紹介するモデルをご覧いただきましょう。
防災向けおすすめスマホ3機種
京セラ「DuraForce EX KC‑S703」

日本製のタフネススマホで、防災用途にも適した高耐久モデルです。
MIL‑STD‑810H準拠の耐衝撃性能、IP68相当の防水・防塵、さらに耐薬品設計を備え、落下や水濡れ、粉塵などの過酷な環境でも安心して使用できます。
バッテリー容量は4,270 mAhで長時間稼働可能。加えてバッテリー交換にも対応しており、防災や長期利用でも安心です。
SIMフリー(nanoSIM + eSIM)、microSDXC対応、5G通信、GPSやWi‑Fiなど実用的な機能も充実しており、普段使いと防災の両立が可能。
高耐久かつ国内メーカーならではの安心感があり、災害時にも信頼して使える端末です。
ポイント
👉高耐久仕様で過酷な環境にも対応
👉バッテリー容量は十分で交換も可能
👉普段使いも問題なく、災害時も安心
Sonim 「XP8」

アメリカ・Sonim社の業務用タフネススマホで、極限環境下でも安定した通信と耐久性を誇ります。
MIL‑STD‑810G/H準拠の耐衝撃・耐水・耐塵性能を備え、氷点下や高温、多湿、砂塵など過酷な環境でも安心して使用可能です。
バッテリー容量は4,900 mAhと大容量で、長時間の通話や位置情報確認にも耐え、非常時でも頼りになる性能です。
加えてIP68防水防塵、軍事規格レベルの耐衝撃、グローブ操作対応など、フィールドワークや災害時の使用に最適化されています。
LTE/4Gに加えWi‑Fi、GPSも完備しており、普段使いはもちろん、緊急時の連絡や位置共有にも活用可能。
高い堅牢性と長時間稼働が求められる防災用途に適したモデルで、「過酷な環境でも通信手段を確保したい」人におすすめです。
ポイント
👉極限環境でも安心のMIL規格耐久性能
👉大容量バッテリーで長時間通信可能
👉緊急時も位置情報・通話・データ通信が安定
CAT「S75」

イギリスCAT(Caterpillar)製のタフネススマホで、災害時の通信手段を重視したモデルです。
IP68相当の防水・防塵、MIL‑STD‑810H準拠の耐衝撃性能を持ち、落下、水没、粉塵など過酷な環境に耐えられます。
バッテリー容量は5,050 mAhで長時間使用可能。
さらに衛星通信対応オプションにより、通常の携帯回線が届かない地域や災害時にもメッセージ送信や位置情報共有が可能です。
SIMフリーで5G通信、GPS、Wi‑Fiにも対応し、普段使いとしても実用的。
災害・圏外地域での“最後の砦”として非常に有用な端末です。
ポイント
👉衛星通信対応で、通常回線が使えない場所でも連絡可能
👉大容量バッテリーで長時間使用可能
👉災害や圏外地域での“最後の砦”として有効
共通しているのは「耐久性」。
非日常で使うスマホは派手な機能性よりも「タフネス」であることは確かでしょう。
端末は実店舗でも買えますし、店舗にない場合でも、取り寄せで入手することは可能です。
すぐに欲しい人は、上記で貼ってあるアマゾンや楽天の通販という手もあります。
インターネット販売では、実機を直接触れたり目にしたりできないので、事前に端末の機能や価格、目的をはっきりさせた上で選ぶようにしましょう。
新品スマホで失敗したくない、価格を抑えて購入したいときは、 中古専門スマホサービスで状態の良い端末を選ぶ方法もあります。
動作保証やバッテリーチェックがあるため、防災用のサブ機としてコスパが高い選択肢にもなり得ます。
防災目的で「最低限の性能があれば良い」という人には特に向いていますね。
その際は信頼できるショップとして、大手商社「伊藤忠」グループ直営の「にこスマ」がおすすめです。
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初心者向け「通信の仕組み」解説

スマホを「買う/持つ」だけでは、通話やインターネットは使えません。
大事なのは「端末(スマホ本体)」と「通信サービス(回線)」の両方を揃えること。
ここではスマホ使用に慣れていない初心者の方に向けて、基本的な流れを説明していきます。
慣れている人は、このセクションは飛ばしてくださいね。

✅スマホ本体(端末)は「ハード」
製造元(メーカー)が作った「電話機・コンピュータ」のようなものです。
上記で紹介してきた、Kyocera, DOOG, OUKITEL, Unihertz, CAT などがそれにあたります。

✅通信サービス(回線)は「ソフト/サービス側」
スマホを使って通話やインターネットをするには、携帯電話会社(キャリア)と契約する必要があります。
日本で代表的なキャリアはKDDI/au、NTTドコモ、ソフトバンク などになります
契約すると、小さなカード「SIMカード」がもらえ、それをスマホに差し込むことで回線につながるようになります。
店舗で契約・購入すると、店員さんが代行してくれるため心配はないでしょう。
✅SIMフリー端末と格安SIM
海外ブランドや一部国内ブランドのスマホは「SIMフリー」と呼ばれ、どのキャリアのSIMでも使えるものがあります。
この場合、手持ちのSIMカードを差し替えたり、格安SIMサービス(MVNO)を使ったりすれば利用可能になります。
ネットで購入した場合は、このパターンになるでしょう。
⚠️ 日本の通信方式(周波数帯)に対応しているか確認が必要な場合があるので注意。
✅衛星通信対応スマホと専用サービス

通常の携帯回線が使えない場所(山奥、離島、災害で基地局が壊れた地域など)で通信を確保できる手段として「衛星通信」があります。
以前は業者や専門職に限られたサービスでしたが(高額なため)、近年ではイーロン・マスク氏の衛星通信ブランド「スターリンク」の世界展開により、一般ユーザーが利用できる価格帯も広がってきています。
国内でも既存キャリアと連携した「スマホと衛星を直接つなぐサービス」が登場しており、2025年4月から AUの「au Starlink Direct」 がスタート。
「au Starlink Direct」とは、スペースXが開発した最新鋭かつ低軌道のStarlink衛星とスマートフォンやApple Watchが直接通信できるサービスです。
空が見える場所であれば、auの5G/4G LTEエリア外でも、つながることができます。
サービスエリア:日本国内(領海を含む)のau 5G/4G LTEのエリア外
地上での基地局が災害で不通になったとしても、宇宙空間からの通信で通話やメールが可能。
戦争(ウクライナでもスターリンクが使用されています)や災害時でも滞りなくコミュニケーションが取れるのが最大の魅力でしょう。
一般スマホよりも料金が上がりますが、そのぶんの安心感と安定感は非常に高いですね。
⚠️キャリア通信と同じく、契約する場合は、端末だけでなく、対応回線やサービス契約が必要になります。
以上が大まかな端末機器と通信サービスの概要です。
これらから分かるように、スマホを買っても、SIMまたはサービス契約がないと「ただの箱」のままということ。
防災を考えるなら、端末の性能だけでなく、どんな回線・通信手段を使うかもセットで考える必要があります。
特に災害・通信断に備えるなら、通常回線だけでなく、最後に挙げた衛星通信などの代替手段まで視野に入れるのが理想ですね。
まとめ:防災スマホは「端末+通信手段」のセットで考える

前半は災害向けのタフなモデルと、後半には、スマホ慣れしていない方向けの端末と通信サービスの関係性を紹介させてもらいました。
耐久性と高い通信性能が防災スマホのポイント。
過酷な環境にこそ欲しいモデルといえますね。
今回の内容が災害時のスマホ活用に役立てることを願っています。
✅記事で紹介したスマホとサービス
| 用途/目的 | 機種・サービス名 |
| 高耐久かつ普段使いもできる防災向けスマホ | 京セラ DuraForce EX KC‑S703 |
| 極限環境でも使える、米国製タフネススマホ | Sonim XP8 |
| 通信が途絶する可能性のある地域向け(衛星通信) | CAT S75(CAT Phones) |
| AUの衛星通信サービス | au starlink direct 公式サイト |
| 伊藤忠グループ直営で安心の中古スマホショップ | 中古iPhone販売サイト にこスマ |



