災害対策の一つとして、水と食料の確保というのは、生きるために最低限必要なことです。
そのときに事前に防災用品を確保しておけば、まったく何もない状態よりも、その先の避難生活がずいぶん違ったものになる可能性もあるでしょう。
そんな中で今日ご紹介するのが、マジックライスの「ドライカレー」です。
マジックライス「ドライカレー」の実食レビュー
10年ぶりのメイキングタイム
実はこれ、かなり昔の保存食なんですよ。
なんと賞味期限が2009年9月ということだから、たぶん購入したのが、それより3~5年前と考えて、2006年~2004年あたりということに!
備蓄用品を収納しているリュックの底から出てきたので、買い替えするのを忘れていたんでしょうね。
表示されている期限からすでに7年も過ぎているので、足掛け10年前の製品ということになります。
しかし真の保存食というのは、10年経っても劣化しないのでは・・・という恐ろし気な考えが自分の脳裏によぎりまして(笑)、本来なら捨てるはずのドライカレーを、今回あえて食べてみることにしました。
乾燥させた保存食だけど、10年以上経過した食べ物って、どんな味がするのだろう・・・
そんな不安と期待が入り混じった思いを抱きながら、興味本位丸出しで、封を開けてみたんです。
おお。意外に普通だと。
もっと黒ずんでて、かび臭い匂いがするのかと思っていましたが、案外美味しそうな香りが漂ってきます。
ではそろそろ作っていきましょう。
作り方は簡単。
熱湯を入れて封を閉じるだけ。
20分ほど待てば、できあがりです。
あとは調味料を混ぜて、付属のスプーンで美味しく食べるだけ。
さすがは防災用の保存食。
作るのも食べるのもすごく簡単です。
さあ、これで準備完了です。
今まで何度かこのタイプの保存食を買い替え時期に食べてきましたが、本当に便利で美味しくて、普段の食事でも十分使える良さがありました。
それだけ日本のメーカーの保存調理技術が優れているということですかね。
でも今回はあくまで10年以上前の食べ物。
昔、探偵ナイトスクープという関西ローカルの番組で、10年以上冷蔵庫に入れたままの弁当箱を開けるという依頼映像を見たことがありますが、蓋を開けたとたん、依頼されてやってきたレポーターも依頼人も、あまりの臭さ飛んで逃げたという、おそろしの記録があります。(弁当の中身は黒くなってました)
それを思えば、今回の食べ物は、全然匂いはクリアできていて、むしろ食べたいと思わせてくれたぐらい。
匂いがそうなんだから、きっと味も相当にイケるはず!
実食タイム
そう確信し、20分経ってから、いよいよ開封しましたとも!
おおお!!
普通に美味そうだ!
香りはどちらかといえばチキンライス!
ということは、使われている乾燥肉は鶏肉かな?
調味料を入れて混ぜるべし!
とたんにドライカレーなフレーバーがあたりを覆う!
これは美味そうです!
途端にお腹が空いてきます。
これを20年前の震災の時に持っていたら、きっと泣いて喜んで貪っていそうなくらいに上質のドライカレーの香り!
皿に移して、写真に収めてみると、もうどこからどう見ても立派なドライカレーに!
お店で出しても恥ずかしくないくらいのカレーな香りと、質感を醸し出しています!
たった一つ、10年前のドライカレーだということを除けば、あとは完璧です!
想像していたよりも多めの量に胃の中は嬉しい悲鳴。
でも忘れてはならないのは、何度も言いますが、10年前の製品だということ。
しかし私はあきらめません。
この香り、この質感を目にして「ナイス!」と判断したこと、それすなわち、自分の中の本能が「食べても危険なし」という許可を与えたことになるのですから。
いざいかん、禁断の宴の世界に!!
おそるおそる口に入れると・・・
「ド、ドライカレー!」
という感想が真っ先に出てきました。
いやいや、ごくごく美味しい普通のドライカレーです。
腐った食べ物特有の酸っぱい味がすることもないし、ご飯の固さが妙に柔らかいということもない。
カビの香りを感じることもなければ、水っぽくもなくて、むしろ酒の勢いでごまかす必要もないくらい、一緒に飲んだ冷水が美味しかったくらい。
真面目に言うと、味はすごくしっかりしてまして、なかなか濃いです。
薬味で入っているパセリの風味も効いていて、すごくさっぱり感もあります。
なかなか辛さもあるので、さきほど言ったように水は必要ですかね。
正直、すごく食べごたえもあって、満足できました。
味だけみれば、どうしても単調になりがちな災害食のなかで、このドライカレーはかなりのアクセントになるかと思いますね。
買ってよかった・・としみじみ感じた、食後の至福の瞬間でした。
実食後の結論
最後の感想は完全に普通の食べ物のレビューになってしまいましたが(笑)
10年以上前の保存食と思えないほど、味も香りも、まったく問題はなかったです。
むしろ美味しくて、ガツガツ食べてしまったぞと。
その後にお腹が痛くなることもなく、特に身体上・精神上に異常をきたすこともなく、普通に日常生活を送って現在まで至りますので(1週間前に食べた)、やはり日本のメーカーが作った食品は世界最強です。
とはいえ、やはり賞味期限が7年前のものですし、味覚や消化能力にも個々人の差がありますので、決して誰もにお勧めできる食べ方ではありません。
ただ非常時というのは、常にアクシデントはつきもの。
災害現場では、何があるのか予測がつかず、必要な時に必要な食べ物すら手に入らない不測の事態もあり得るのです。
そんなときに「母さん!昔の保存食があったぞ!」と、お父さんが戸袋の奥から見つけてきた10年以上前のマジックライスのドライカレーがあれば、少なくとも地球上に私一人は確実に体を損なうことなく完食できたという歴然とした事実が存在し、もしそのことが、ご家族の心の保険になると信じてもらえて、さらにそこから猛然とした決意のもとで実食に挑まれようと家族一同心を決められたのならば!
私としては決して止めることなく、むしろ「味は悪くなかったよ」と優しい目でお伝えすることはできます。
でもあえて言わせてください。
どうか新しい日付のものをお買い求めください
と。
これを作られた株式会社サタケさんは、現在進行形で同じシリーズを発売されています。
ぜひそちらをご購入くされば、非常時に胃も心も十分以上に満足できるものと確信しておりますよ。
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