防災と災害について考えるブログ

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【被災地の防犯対策】避難所での性被害をどうやって食い止めるのか? 

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地震発生から3日目の20日現在。

未だ余震が続く現状で、避難者の数は1700人に達するといいます。

www.sankei.com

加えて大雨が降り続き、土砂崩れなどの恐れも出てくるため、予断は許せません。

ただ都市部での被災のために、インフラを含めた被害は大きかったですが、救援物資等の到着や救援する人員の配置は、これまでの大型地震と比べると比較的スムーズに行われていたという印象を受けます。

www.bousai1000.com

上記の記事にあるように、私自身も揺れにあったとはいえ、震源地から離れた場所に住んでいるので、容易な発言は慎むべきかもしれませんが、ニュース等を見る限りでは、熊本地震や東日本の震災時ほどには救援活動の遅延はないように思えます。

しかし同時に都市部の被災ならではの事情というか、人口が密集している地域での地震発生ということで、冒頭に書いたように避難する方の数はかなり多いようです。

 

from: 東日本大震災

 

こうした避難所は自治体等による支援が行き届いているために、当座の生活に困ることはないでしょうが、同時にそれまで見知ったことのない人と顔を合わせる機会も増え、プライバシーの問題も出てくると予想されます。

それによって生じる問題・・・それが今回のタイトルである「性被害」です。

これまで起きた大規模地震後の避難所でも、女性が襲われるなどの被害があったということをメディアやネット、SNS上の情報で頻繁に見かけてきました。 

力の弱い女性をターゲットにして犯行に及ぶ卑劣さ。

本当に恐ろしいことです。

そんな被災地での性被害を防いでいく方法や考えを、専門家の発する情報を基に取り上げていきたいと思います。

  

避難所での被害とは?

 

ネット上で得られる有力メディアの中でも比較的に信用のおける震災地情報、特に避難所での性犯罪の情報に限ると、最近の大きな地震では、2年前に発生した熊本地震に関する性犯罪の情報がよく見受けられます。

そうした事例を大きくまとめてみると、

 

・避難所で夜になると男の人が布団の中に入ってくる

・授乳をじっと男の人に見られた

・段ボールでできた更衣室を上からのぞき込まれた

 

というパターンが多発しているといいます。

→避難所で心配される卑劣な「性被害」 熊本市が啓発チラシを配らざるを得ない被災地事情 : J-CASTニュース

【未然に防ぐために】避難先では女性や子どもを狙った性被害・性暴力DVが増加する傾向に / 周囲が目を光らせることが大切です | Pouch[ポーチ] 

上記の参照記事によれば、6~12歳の男の子もわいせつ行為をされたとする事例もあり、もはや年齢や性別を問わない性被害の広がりを感じます。

熊本地震の避難所で起きた事件では、ボランティアできた少年が少女の布団にもぐりこんで襲うという被害があり、刑事罰としては「強制的性交渉はなかった」として不起訴になりましたが、その後民事訴訟では、少女側が全面勝訴となっています。

「娘の傷は一生消えない」避難所での性被害の闇 把握10件、相談できず潜在化も 熊本地震2年|【西日本新聞】

それ以前にすでに2011年の東日本大震災で頻発したとされる避難所での性被害の報告を受け、国は2013年に災害対策基本法を改正、避難所での環境整備を自治体に求めるだけでなく、内閣府による避難所運営ガイドラインで「性犯罪防止策の対策が必要」と盛り込んだばかりですが、それでも熊本地震の際には、上記のような性被害が起きてしまったということ・・・

やはり法体制の整備だけでは、現場の状況を改善するのは不十分ということなのでしょう。

性被害に遭う対象が「力の弱い女性」や「子供」ということを考えれば、周囲の人間による「見守り」や、避難所を出入りする不審者がいないかどうか「監視」することも大切かと思います。

特に公共が指定した避難所は被災した人だけでなく、不特定多数の人も紛れ込んでしまう可能性もあるので、人物チェックは必須でしょう。

見知った人、知らない人、怪しい人など、およその見当と区別をつけて、監視まではいかないにしても、注意して過ごしていれば、ふとした不審な行動にも自然と目が向くのだと思います。(私の震災時での体験でもそうでした)

個々人の対応はもちろんですが、まずは管理・監視体制を避難所に集まった皆で協力しておこなっていくこと。

それが防犯対策の一歩になるのではないでしょうか?

では次に専門家の提案を見ていきましょう。

 

避難所での防犯対策

 

ご自身が東日本大震災を経験し、女性目線の防災アドバイスを行う防災士・岡部利恵子さんは、ネットメディアのインタビューでこうおっしゃられています。

 

女を捨てろ

 

ということ。

 

 

これはつまり、女性であることを気づかれるような服装は控えなさい、という真意だそうです。

wotopi.jp

wotopi.jp

インタビュー記事によると、阪神淡路大震災の際に、避難所の小学校で性行為をしている男女がいたそうですが、実はそれは性犯罪の一部始終だったといいます。

被害にあった女性は怖くて声を挙げられなかったために、周囲からは「仕方ないね。性欲は誰にでもあるものだし」と思われて、見過ごされていたということも。

周りの人は恋人同士か、夫婦だと思ったのでしょうが、実態は性犯罪の現場。

普通ならば、警察が機能していて、犯罪の歯止めになるのですが、震災後の48時間は自衛隊、消防、警察は救助活動に注力するために、取り締まりが手薄になります。

そこで事務所荒らしなどの犯罪が行われ、それに味をしめると、先ほどの例のような性犯罪にまで手を伸ばすという(それも人前で堂々と)ことが起こってしまうのだそうです。

こうした理性がぶっとんでいる状況の中では、できるだけ

 

「女性を強調するような服装はしないこと」

 

というのが、岡部さんの提案なのです。

防災服はピンク色のような「明るい女性らしい色」のものは選ばないほうが良いと仰られていますし、「こういう時だからこそ、気分だけでも明るく」とか「暗い服を着ると、気持ちまで暗くなってしまう」というのは、安全が保障されている日常空間でのみ通用する理屈で、非日常である被災地では避けるべきだというのです。

同様の意味で下着もブラジャーやショーツは避けるべきで(避難所で干すときに「女性だと認識される」ため)、Tシャツ、トランクスにした方が良いそうです。

とにかく「女性であることを隠した方が良い」というのが、避難所や被災地で生活・行動する際の基本心得であるというのが岡部さんの鉄則なのですね。

こうした服装による防犯対策のほかにも、岡部さんは「被災後の自宅は一番危険」と言っています。

被災地で最も危険な場所の一つが「被災後の家」で、空き巣狙いの泥棒や、女性を待ち受ける性犯罪者が潜んでいる可能性があるといいます。

こうした場所に行くときは、昼間に男性と一緒に行動することを勧められています。

あとは子供の見張りを交代ですること。

避難所では、大人は災害後の復旧活動や避難所への物資の運搬などで忙しくしているため、子供たちから目を離しがちになります。

こうした隙を性犯罪者に目をつけられてしまうので、昼間でも見張り番をつけて交代で監視することが大切のようですね。

このほかにも、内閣府が運営する防災・減災のオンラインサイト「TEAM防災ジャパン」では、静岡県警による冊子「防犯防災女子マニュアル」を紹介しています。

bosaijapan.jp

 

静岡県警はこのほど、災害時の避難所で女性や子どもが犯罪に遭わないための注意点をまとめた冊子「防災防犯女子マニュアル」を作成した。

冊子は、被災者自身が注意すべきことをまとめた「防災女子 赤のまもり」と、避難所運営上の留意点を網羅した「防災女子 青のまもり」の2種類。

「赤のまもり」では、犯罪の起きにくい環境づくりを提案。

DV・ストーカー被害を受けている場合は警察に相談し、避難者名簿の記載に注意するよう求めた。

「青のまもり」では、女性運営者の登用や、夜間見回りの実施などを呼び掛けた。

県警災害対策課の白井愛警部補が、東日本大震災や熊本地震の被災地で発生した性犯罪やトラブルについて論文や報道を通じて調べ、有効な対策をまとめた。

(同サイトより)

 

避難者名簿で避難している人の実態を把握し、女性運営者の登用で女性目線の避難所造りを行う、そして夜間見回りで犯罪の発生を防ぐ、この3点が主な防災対応策となっているようです。

事前に犯罪を防ぐ。

これがまず何よりも一番の防犯策ですね。

 

女性用の護身具や護身術は必要なのか?

 

こうした性犯罪への対応の一つとしてよく言われるのが、女性にも武道や護身術を習得してもらって、いざというときの身の守りにしてもらいたい、ということがあります。

確かに武道や護身術(警察で教えられていることが多い)は何かあったときの身の守りとして有効な手段です。

ただ個人的な意見だと、それもある一定の訓練と体力があってこそだと思います。

私も武道経験者で、昔に少しだけ女性に護身術を教えていたことがあったのですが、そのときに感じたのが、それまでに何か武道やスポーツを経験している人でないと、付け焼刃では身につきずらい、ということです。

武道はともかく、護身術でも、ある一定の動きの法則というのがあります。

その動きに合うような体作り、筋力づくりをしておかないと(これを武道用の体力といいます)、いざというときには、小手先だけの技になってしまい、男性に比べて女性の筋力の弱い力では、簡単に制圧されてしまう危険性があるからです。

なにより犯罪現場では加害者も理性が吹き飛んでいることが多いので、なまじな当身(パンチや蹴り)は逆にアドレナリンを放出して怒りを買う危険性があります。

それでも気合いの入った女性で、相手の急所(目やのど、金的など)を躊躇なく思い切り攻撃できる猛女なら話は別ですが、実際には、襲ってくる相手を目にすると、身がすくんで震えてしまい、身を固くしてしまうというのが実情でしょう。(男性でもそうなります)

緊急時にでも体が自然と動くようになるまで「反復練習」すること。

何度も動きを繰り返して、体に染みつかせることが大切です。

警察などで教えてくれる護身術などは、身近なものを利用したものや、本当に何も経験したことがない人にでも使えるものだと思いますが、それでもそれを教えてもらう場所だけでなく、家に帰って何度も反復練習する必要があります。

 


「もしもの時の護身術」(子ども・女性安全対策) 【富山県警察】

 

護身具も同様で、様々な護身用の道具が販売されていますが、これも使い方に普段から慣れていないと、いざというときは身がすくんで使えず、相手に逆に奪われてしまう可能性が高くなります。

またこうした護身具の中には、一歩間違えれば、犯罪の道具として誤認される恐れがあるものもありますので(スタンガンや警棒など)、携帯には注意が必要でしょう。(催涙・ペッパースプレーなら、ギリギリ大丈夫かなと思うのですが・・要確認ですね)

 

護身用具、護身術ともども、いざというときに(教えてもらった)技や動きが出ること。

反復練習することで、武道とはいかなくても、護身具や護身術用の筋肉や体力は身についてくるので、それができる人であれば、ぜひぜひおススメしたいと思います。

その上での「護身術」では、警察主催のセミナーがおすすめです。

www.tokyo-np.co.jp

お住いの各自治体警察に問い合わせると、開催の有無を教えてもらえると思いますので、機会があれば一度受けて見られることをお勧めします。

 

まとめ

 

被災地の避難所で起こる性犯罪は、女性や子供にとって非常に怖いものです。

私自身は阪神淡路大震災で避難所では過ごさず、知人の家や車の中で2週間少し避難したのですが、それでも後に震災後にボランティアで訪れた若い女性が襲われたという話を、その地域に住んでいた友人から聞いたことがあります。

それが避難所だったのか、また別の場所なのかは、定かではなかったのですが、あの当時のあの雰囲気を考えると、何があってもおかしくないという印象は受けました。 

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震災発生直後の被災地は本当に治安機構がマヒしている状態で、いわば「無法地帯」になります。

普段の感覚で物事を判断せずに、非常時だという認識で行動すること。

特に女性や子供は犯罪者に狙われやすいだけに、周囲の人間の協力が絶対に必要になります。

避難所では女性や子供はできるだけ一人で行動せずに、常に複数人でいること。

そして何かあったときは、周りに知らせるような手段(大声をあげる、携帯用ホイッスルを鳴らすなど)で助けを求めることが大事だと思います。

そうした心構えがあった上での「防犯グッズ」や「護身術」ではないでしょうか?

万が一、自分が被災して避難所生活を経験する時がきても、被災地での性犯罪を含む悲惨な事件が起こらないよう、周囲の皆さんで協力して防犯・防災活動を心がけていければなと思います。

プライバシーの確保に

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