冬場になると大雪で車が立ち往生する事例が増えてきます。
北陸や東北地方、北海道を中心に車が立ち往生して高速道路等で渋滞を巻き起こすニュースが多発するのもこの時期。
渋滞に巻き込まれて身動きがとれずに、ひどいときは30時間も雪道で待機するという大変な状況が発生することも。
ほかにも積雪で車が埋もれてしまい、救助されるも重体だったり亡くなられてしまうケースもあります。
雪の中での車の被害を少しでも軽減するためにはどうすれば良いのか?
今回はそんな大雪時の車外出の際の防災行動について紹介していきます。
大雪で車が立ち往生したときの防災行動
外出前に確認すること・用意するもの
天気予報などで雪の状況を事前に確認します
積雪や吹雪がひどくなるようであれば外出は控えることです。
それでもやむなく出る時は、以下の装備を積み込んでおきましょう。
【防寒グッズ】
防寒靴、手袋、帽子、体温を保つための毛布や防寒シート、寝袋、使い捨てカイロ、外の寒気の侵入を防ぐための段ボール(窓に張り付ける)、ガムテープ(養生タイプ)、キャンプ用のガスコンロ
【通信機器】
スマホ・携帯用のバッテリー
【水や食料、携帯トイレ】
パンやおにぎり、カロリーメイト、飴、ペットボトルの水など
【除雪のための道具】
・スコップ
・ライト
【雪道用のタイヤ】
スタッドレスタイヤ等
雪で立往生してしまった時の対処法
追突を防ぐためにハザードランプを点灯させて、後続車に停止していることを知らせます。
視界が良く、動けるようであれば、近くのコンビニや公共施設に避難してください。
万が一、視界が悪くて身動きが取れない場合は車内に待機して救助を待ちます。
以下は車内での待機中に気を付けるべきポイントです。
【エンジンを停止する】
ガソリンの消耗と一酸化炭素中毒を防ぐためです。雪で車のマフラーが埋もれてしまった状態でエンジンをかけると、排気ガスが車内に入ってきて危険です。
【エンジンをつけたままにする場合】
どうしても暖房等でエンジンを消せない場合は、マフラー周りの雪をスコップで除雪し、定期的に窓やドアを開けて空気の入れ替えを行うこと。10~30分ごとに行うと良いです。マフラー周辺の除雪も定期的に行います。
【ドアの開閉を確認する】
脱出の際にドアが開けられるように、定期的にドアの開閉を確認します。脱出時は風下側のドアを選んでください。
健康管理法
車内で長時間待機する際は、狭い場所で同じ姿勢を取り続けるため、低体温症やエコノミー症候群のリスクがあります。
出来る範囲で体を動かしたり、マッサージするようにして、少しでも血流を促進させることが大切。
簡単な体操としては、
①足を上下につま先立ちする
②つま先を引き上げる
③ふくらはぎを軽くもむ
がおすすめです。
またこまめに水分をとることや、定期的に可能な範囲で窓やドアを開けて空気の入れ替えを行うことも心掛けてください。
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車内待機用のアイテムおすすめ
上記に挙げた各種グッズの中から特に気になるものをピックアップしてみました。
車内の待機や雪の中の作業に向いたものを紹介していきます。
スノーシューズ
ハイカットで裏起毛があり、滑り止めが施されているタイプがおすすめです。
防寒シート
寒さをしのぐための「防寒シート」は、サバイバルグッズ専門のS.O.Lブランドのタイプがおすすめです。体熱の90%を反射させて体温を維持する特殊な素材「ヒートシート」を使用しています。
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養生テープ
車内で窓の隙間から寒気の侵入を防ぐために段ボールを張り付ける際にあると便利です。通常のガムテープと比べて取り外しが段違いに楽で、後も残りません。
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スマホ・携帯用バッテリー
車のエンジンを停止する場合は電源が使えないので、個人的には電池式のタイプをおすすめします。
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携帯トイレ
車内で待機する際の必需品です。
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食料
車内で待機する際の体力維持アイテムです。余分な排泄を避ける意味で「最低限の量」で栄養が取れるナッツやドライフルーツがおすすめです。甘いものがあると体力の維持につながります。
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ガスコンロ
車内で調理を行う際にあると便利です。安全性を求めるなら固形燃料タイプ、火力の調節を求めるのならガスボンベタイプがおすすめです。(換気は必ず行ってください)
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スコップ
除雪用の必須アイテムで。置く場所をとらない折り畳み式のタイプが便利です。
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ライト
エンジンを落とした車内の明かりや除雪作業中の視界確保の必需品です。両手が開くヘッドライトがおすすめです。
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まとめ
テレビで報じられる雪による被害の大きさが気になり、今回の記事を書くきっかけになりました。
とくに雪で車内に閉じ込められて重体になったり命を失うケースはかなり衝撃的で、その多くがエンジンをかけっぱなしにしていたことが原因の一つだといわれているため、それを防ぐにはどうしたら良いのか?という考えを元に書き進めてきたつもりです。
12月から3月にかけて雪による被害が頻繁に起こると思います。
その対策の参考に今回の記事が役に立てれば幸いです。
参照サイト:雪害に対する備えー総務省消防庁