いざという時の備えのために

防災と災害について考えるブログ

災害時に向けた食品保存についての豆知識

2020年3月19日

食品保存についての情報です。

健康・生活情報番組のガッテン!で取り上げられた内容の紹介です。

火災・食中毒・入れ歯 よくぞそこまで!体当たり研究者SP

食品の保存は防災にも大きく関係してきます。

非常時で電気が通っていなかったりする事態だと、食べ物の保存をどうするのか?という問題に突き当たるからです。

今回の番組内容はそんな防災における食品保存のあり方について、いくつかのアイデアを提示してくれていました。





腐敗防止と消毒に良い液体とは?

まず初めにスタジオで紹介されたのは「くさや」です。

匂いが強烈ということで、苦手な人も多くいます。

私は食べたことがないのですが、納豆やパクチーで「うぎゃあああっ!」となった経験が過去にあるので(その後、納豆は克服しました)、たぶんこの「くさや」もダメです。

そんな万人に恐れられる「くさや」を通じて食品保存の可能性を解明した研究者の方が藤井健夫さん。

東京家政大学大学院の客員教授をされている方です。

食べ物の安全や品質管理について10年以上研究をしてきたといいます。

番組では藤井さんが東京の伊豆諸島にある新島を訪れて、自身の研究の原点ともいえる「くさや」と再会するという映像に

なっていました。

くさやは干物の一種で、内臓をとったムロアジやトビウオ「くさや液」に漬けてから2日ほど干してできる食べ物です。

くさや液の原料は水と塩だけ。

紹介された新島の生産場所では室町時代から同じ塩のタレを使っているということで、伝統秘伝の漬けダレということになりますね。

実はこの「くさや液」に浸けると、同じ塩水につけても食品の日持ちが2倍以上違うということ。

さらに、このくさや液には手に出来た傷を化膿させない効果もあるというので、魚が長持ちし、手の雑菌を退治してくれるというのが「くさや液」のヒミツであり、藤井さんが魅せられた部分でもあるのですね。

そうして藤井さんがくさや液を研究した結果、液に含まれる数十種類の微生物の中で抗生物質的なものを作るものが存在し、それが魚の腐敗を抑えるということが分かったのです。

これによって手の消毒にもなるというのですから、まさに魔法の液体ですね!

【豆知識】

・くさやを作る原料となる「塩水」はもともとは普通の干物をつくるためだけの塩水だった。

・しかし当時の幕府の天領だった新島は年貢の米が取れず、代わりに塩を年貢として差し出していた。

・塩が常に不足していたため、魚の干物を作るための塩も使いまわさざるを得なかった。

・それが後の「くさや液」のもとになった

塩を使っても食べ物は腐ることもある?

次に紹介されたのが「しょっつる」です。

塩魚汁と書き、ハタハタなどの原料魚に塩を加え、分解してできた液体を取り出した魚醤と呼ばれる調味料の一つです。

塩分はかなり高く、25%以上も含まれています。

一般的には塩は保存に良いとされて、古来から食べ物を塩漬けにして保存する文化が世界各地で存在していました。

しかし実は塩は一定のレベルを超えると、腐敗をもたらしてしまうというのです。

藤井さんはこの「しょっつる」を研究の材料にして、塩における腐敗の度合いを調べることにしました。

購入した「しょっつる」をしばらく放置し、一定期間過ぎたあたりで開封します。

すると腐った匂いが漂ってきて、とても食べ物に使えるものではなくなっていたそうです。

なぜ保存に良いはずの塩を使っているのに腐ってしまうのか?

その原因は好塩菌という微生物。

塩分濃度が15%以上で増え、食べ物を腐らせてしまう働きがあります。

なので塩を使ったからといって、保存剤としては決して完ぺきではないということになります。

災害時では電気が通らずに冷蔵庫も保存ボックスとして使えなくなることがほとんどです。

そんなときに塩を使って食品保存を試すこともあるかもしれません。

ただ紹介された内容のように、塩は決して完全な保存剤ではなではなくて、逆に腐らせてしまうこともありえるため、できるだけ早めに調理して食べてしまうか、火を通した調理法で食べることをおすすめします。

*番組で取り上げられた「しょっつる作り」の現場(秋田県)では、藤井さんの知識を参考にして、塩の状態に注意を配りながら好塩菌の増殖を防いで美味しい「しょっつる」の製品化に努めているようです。

防災に使える非常食の知識

次がいよいよ防災食品に関係してくる食品保存の知識です。

非常食といえば、一昔前は缶詰、今はパック系のものも多くなっています。

我が家でもレトルト食品を買いだめして、いざという時の非常食用の備蓄をしています。

⇒【非常食まとめ】レトルト食品&缶詰おすすめ紹介

缶詰と違ってある程度の期間は限定されますが、そこは定期的に消費期限をチェックしてローリングストック法で食べて行ったり、長期保存のものを選んで買うようにしたりしていますね。

そんな現代の非常食「パック食品」にも食品保存の法則が働くということです。

市販されているパック食品は2種類あります。

いわゆる「レトルト食品」というものが一つ。

常温保存の表示がされています。

加圧加熱殺菌の条件が決められていて(中心温度120度・4分相当以上)、殺菌済みのため菌がいないということになっているので、常温でも保存が可能になります。

非常食用に販売されているパック系のものは、ほとんどが常温保存になっていると思います。

一方が「密封食品」と呼ばれるもの。

真空パックもそれにあたります。

こちらは「要冷蔵」と表示されていて「殺菌」が十分でないものになります。

その理由は高い温度で加熱すると味が落ちたり、匂いが発生してしまうために、製品化するときに加熱の温度を下げることになるからです。

そうなると、どうしても菌は生き残ってしまうので、腐敗する可能性もあります。

さらに怖いのが、ボツリヌス菌という非常に致死率の高い微生物が発生する可能性が高まるということ。

食中毒の危険もあるので、きちんと冷蔵庫で保存することが必要になります。

これらの情報から導き出されるのは、防災用の非常食には「常温保存」が表示されたレトルト食品を使うべし!ということ。

ポイント

・パック食品には常温保存できるものと、要冷蔵のものの2種類がある

・要冷蔵のパック食品は加熱が十分に施されていないので、菌の増殖の可能性がある

・食中毒の原因になるボツリヌス菌の増殖を抑えるために、要冷蔵のパック食品は10℃以下の状態で保存すること

・長期保存を想定した非常食には、「常温保存」が表示されたレトルトパック食品にすること

同じパック系の見た目をしているので、気が付かないことが多いですが、普段の食事ならまだしも、長期保存を想定した非常食として「要冷蔵」ものを採用してしまうと、後でエライことになる可能性が高まりますので、必ず「常温保存」を選ぶようにしましょう。

まとめ

一般的な食品保存の豆知識から、防災に必要な非常食のための保存知識を紹介させてもらいました。

普段の生活の知恵として、災害時のサバイバル知識の一つとして活用できる内容だったなと思います。

良ければ皆さんも、参考にしてみてください。

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