いざという時の備えのために

防災と災害について考えるブログ

人工島からの脱出!ドローンを活用した防災術と操縦に必要な資格はこれだ!

2019年9月25日

神戸市の高校がドローンを防災に活用したという興味深いニュースを発見。

ドローンで探る災害時の人工島脱出 神戸・東灘高が住民に情報

なぜ高校でドローンを?と思ったら、津波や高潮の際の脱出経路を事前に把握しておくために導入したようです。

以下にニュースに関する詳細と、ドローンの操縦に関する情報などを取り上げていきます。


ドローンの利用は南海トラフ地震を見越した防災対策

ニュースの冒頭文です。

神戸市東灘区の人工島「深江浜町」にある東灘高校が、災害時に周辺の状況をいち早く把握するため、小型無人機「ドローン」の活用を始めた。津波や高潮の際に標高の高い場所へ逃れる経路は深江大橋しかなく、安全な避難方法を探るには、島全体の状況を把握する必要があった。

人工島に立地した同地域を津波が襲った場合、その被害は、

同町全域で1メートル以上浸水し、島外も国道2号近くまで浸水。南海トラフ地震では3~4メートルの津波が約2時間で東灘区に到達し、同町全域で0・3~2メートル未満の浸水が発生する (リンク元より抜粋)

とのことだそう。

3~4メートルの津波というのは、、まさに「恐怖」でしかありません。

普通に考えても「人が助かる高さではない」ですから。

地震発生から2時間の想定なので、すぐに逃げれば助かる可能性も高くなりますが、高齢者や子供、妊婦の方や、病人などはかなり危険です。

おそらく島から脱出するために車や人が大挙して橋に殺到するでしょうから、交通網の破たんも予想できます。

そんな混乱を防ぐために活用しているのがドローンということ。

津波や高潮が起きた際は、国土交通省に電話して災害時の飛行許可を得る。生徒が運動場や体育館に避難している間にドローンを飛ばして撮影し、浸水・冠水場所や深江大橋の状況を把握。映像はツイッターを通じて地元の住民や企業と共有し、安全な避難方法を考える一助にする。ドローンは上空約200メートルまで飛行でき、衛星利用測位システム(GPS)機能で指定した場所へ飛ばせる。約100メートルの高さまで飛ばせば、島全体の状況は把握できるという。 (リンク元より引用)

いやはや頼もしい。

衛星システムを使って島全体を俯瞰し、そこから緊急時の脱出経路を即座に判断するということなので、これは地域住民も助かるでしょう。

実施しているのが学校というのがポイントで、おそらく非常時には地域の避難場所に指定されているでしょうから、そこで生徒だけでなく、地域住民にも適切な情報を提供できる強みがあるかと思いますね。

ただこれまでの情報や自分で調べてきた防災対策を鑑みると、津波がきたらとにかく「高台に逃げろ」ということが最優先されるので、万が一のドローン飛行でチェックすべきは島からの脱出経路よりも、高台を見つけて’(ビルなど)、そこに逃げ遅れた地域住民を誘導することも一つのプランとして考慮しておくのも良いのではないかと感じます。

⇒【津波・地震】歴史と天災、ドローンが果たす災害救助の可能性について

地図で調べてみると、同高は島でも南の方に位置するので、ここから橋にまで脱出する時間や距離のロスを考えれば、そのまま高台を見つけて津波をやりすごすべき・・というのは、一度も津波の恐怖を経験したことのない人間の勝手な想像かもしれませんが^^;

いずれにせよ、地上の混乱に惑わされないドローンが災害で活躍するのは、すごく良いことだと思いますし、それを使うのが高校生というのも明るい未来を感じます。

今のところはドローンを操縦できるのは生徒会のメンバーだけらしいですが、今後の訓練で他の生徒も使えるように目指すようですね。

なんて正しい高校生たちなんだ!(自分の高校生時代と大違いだ!^^;)

ただ一つだけ。

このニュース記事で一つだけ気になったことがあります。

それは、

津波や高潮が起きた際は、国土交通省に電話して災害時の飛行許可を得る

の部分。

えっ?

ドローンで勝手に飛ばしたらダメなの?

そうなんです。

ドローンは一定の範囲内を越えると、その外での飛行は許可が必要になるんです。

さらに一定上のドローンの機体になると「国家資格の有資格者でなければならない」という決まりもあるとか!

調べていくうちに私も急速に興味が出てきたので、次にそのあたりを詳しく説明していくことにしましょう。

ドローンを飛ばす際の決まり事とは?

ドローンの飛行に関しての「定め事」が説明がされているのは、国土交通省が発布したこちらの資料です。

無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン

それによれば、

【飛行禁止空域内での飛行は許可が必要】

・飛行の禁止空域は「地表または水面から150メートル以上の高さの空域」「空港周辺の空域」人口集中空域の上空」

【飛行の方法】

・日中に飛行させること

・目視できる範囲に限る

・第三者の人や建物から距離30メートルを保って飛行させること

・爆発物など危険物を輸送しないこと

・物を投下しないこと

となっています。

ほかにも様々な決まりごとがありますが、詳しいことは先ほどのリンク先の資料でご覧頂ければと思います。

このようにドローンには結構、色んな制約がありまして、ただ単に飛ばせればよいというわけではないんですね。

だから最初に紹介した高校で使うドローンの記事でも「国土交通省の許可をとって」という記述がでてきたわけです。

確かに同校が位置する六甲アイランドのすぐ横の人工島ポートアイランドには神戸空港がありますし、少し離れていますが、大阪方面の延長線上には関西国際空港が控えていますから。

定められた「空港周辺の空域はダメ!」ということに該当するのかもしれません。

ただそうした守りごとの範囲内でなら、ドローンを飛ばすことだけなら誰でも可能ということ。

一般によく売られているタイプのドローンに限っては、です。

ではそうでないタイプも存在するのでしょうか?

飛ばすのに国家資格が必要な産業用ドローン

総務省が発表している「無線電波」についての記述部分を簡単にまとめておくと、以下のようになります。

・無線設備を日本国内で使用する場合は、電波法令に基づき、無線局の免許を受ける必要がある

・発射する電波が極めて微弱な無線局や、一定の技術的条件に適合する無線設備を使用する小電力無線局については、無線局の免許及び登録が不要

ラジコン等(産業用の農薬散布ラジコンヘリなど)に用いられる微弱無線局は、無線局免許や無線従事者資格が不要

Wi-FiやBluetooth等小電力無線局は、無線局免許や無線従事者資格が不要(ただし「技術基準適合証明等」を受けた適合表示無線設備でなければならない)

ドローン等にアマチュア無線が用いる場合は、アマチュア無線技士の資格及びアマチュア無線局免許が必要

・アマチュア無線とは、金銭上の利益のためでなく、専ら個人的な興味により行う自己訓練、通信及び技術研究のための無線通信のため、アマチュア無線を使用したドローンを業務に利用することはできない

ドローン等に用いられる無線設備について / 総務省

こちらも他に様々な決まりごとがありますが、ザクっと必要な部分だけを要約・抜粋してみました。

より周波数に合わせた説明をしていきます。

一般的に遊びで使われるドローンは「トイドローン」「ホビードローン」とタイプですが、これらの操縦の際に使われる電波の周波数は「2.4GHz帯」が主流で、電波法では免許や申請の必要がない「微弱電波」として扱われています。

それ以上のレベルになる「ビジネス用ドローン」や「レース用のドローン」になると、操縦に使われる周波数のレベルが上がるので、それぞれに応じた無線免許が必要になるのです。

現在のところ、産業用ドローンの周波数は「5.7GHzとなっており、これには「第三級陸上特殊無線技士」という無線免許が必要になります。

さらにレース用のFPVドローンで使用するFPVゴーグルの無線周波数は「5.8GHz」に設定されているので、こちらは「アマチュア無線技士」の4級以上が必要になります。

高度なドローンの運用を行うのであれば、少なくとも第三級陸上特殊無線技士以上の資格は必要だということ。

量販店などで販売されている一般的なドローンは「ラジコン」として扱われていますが、それでは満足できないドローナーには、それ相応の知識が求められるということですね(特に法的な面で)

こうした情報を見て私も俄然「産業用ドローンを飛ばしてみたい!」という気になってきました。

もともとラジコンは好きですし、車系ばかりで空を飛ばせるものは今まで持っていませんでしたが、たまに海岸でヘリ型のラジコンとかを飛ばしている人を見ていて、すごくうらやましいと眺めていたりしていたことがあったんですよ。

なので、いつかドローンを大空で飛ばしてみたいなあという気持ちは持っていましたし、何より防災に使えるという、今回の高校生のニュースを読んで「俺も負けていられない!」という気分になってきまして^^;

どうせ持つなら遊び用のドローンではなくて、しっかりした防災対策に使える「産業用ドローン」が必要じゃないかと。

そしてそれに応じた国家資格を取ろうじゃないかと。

それを取って、地域の防災イベントでびゅんびゅん飛ばしてやろうじゃないかと!

そんなことをちょっと夢想しております(笑)

この「第三級陸上特殊無線技士」は今後のドローンの需要を考えても、防災の面はもちろん、職業的にもこれから伸びるカテゴリではあると思うので、今のうちに取っておいて損はない資格だと思います。

産業用ドローンの飛行に必要な「第三級陸上特殊無線技士」について

それではここから資格の詳細について説明していきます。

「第三級陸上特殊無線技士」は総務省が定める国家資格の一つになります。

陸上特殊無線技士の一つに入り、レベルは「第一級」「第二級」「第三級」のうちに3番目になります。

試験項目は「無線工学」「法規」から成り、多岐選択方式の試験になります。

資格取得には「国家試験」「養成課程」の2種類があります。

国家試験の概要は以下になります。

【特殊無線技士国家試験】

試験月:6月、10月、2月

試験場所:東京・札幌・仙台・長野・金沢・名古屋・大阪・広島・松山・熊本及び那覇

申請方法:日本無線協会に試験申請書の提出、またはインターネットからの申請

試験料:第三級陸上特殊無線技士は5,163円

試験申請用紙:協会で販売しているので、郵送で入手(インターネット申請の場合は必要ない)

試験日は毎年変わるので、実施される月だけを抜粋しました(一年で3回実施)

受験資格は、第三級陸上特殊無線技士に関しては、特にないようです。

詳しい試験要綱の内容は、以下の日本無線協会のホームページをチェックしてみてください。

公益財団法人 日本無線協会

試験要綱のPDF

続いて「養成課程」での取得方法です。

過程は「公募型」と「受託型」に分かれています。

以下に概要をまとめておきます。

【「公募」養成課程】

一般向け/個人で受講可能

・講座を修了することで、国家資格と同等の資格を得ることができる

・第三級陸上特殊無線技士の受講料:22,650円、免許申請手数料が1,750円

・受講日:4月から翌年3月まで毎月実施

・受講時間:6時間(補講・追試の場合は別途の日あり)

 

【「受託」養成課程】

・法人及びその他団体からの依頼を受けて実施

・講座を修了することで、国家資格と同等の資格を得ることができる

・受講日:受講月の2か月以上前に申請

・第三級陸上特殊無線技士の受講料:32,9400円~46,4400円(受講者が40名以内の場合)

・受講時間:6時間

どちらも第三級陸上特殊無線技士に関しては、受講時間は一日以内で済みそうです。

受講後は同等の資格を取得可能とあるので、恐らく国家取得の認定ということになるのでしょうが、詳しくは同協会に問い合わせてみる必要がありそうですね。

それぞれ概要のみを要約・抜粋しましたので、より詳しい内容は協会ホームページでご確認ください。

まとめ

ドローンの防災への活用と、その操縦に必要な国家資格の案内を紹介しました。

防災活用に関しては、以前に取り上げた記事のように、ドローンが実際に人を救出するようなものも将来的には出てくると期待しています。

そのときがくるまでは、空撮で避難場所の確保や安全な場所の確認、災害の実態などをドローンで確保することになるのでしょうね。

とりあえず私は第三級陸上特殊無線技士の資格の取得を狙っていきますよ。

今年は無理なので、来年までにしっかり勉強しておきます。

ドローンを防災に活用したい人、将来の仕事につなげていきたい人は、まずはここから始めていきましょう!

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