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防災と災害について考えるブログ

地震直後の火災による被害と対策法とは?【NHKからの情報と実体験】

2019年12月3日

今週日曜からNHKスペシャルで首都直下型地震についての特集が組まれています。

シリーズ 体感 首都直下地震

なぜ今この時期に?という疑問が生まれましたが、平成から令和に変わった節目に今一度、地震の現実を見直すという意味合いがあるのかもしれません。

とはいえ、実際に首都直下型地震が発生する確率は30年以内に70%の確率といわれており、今まさに起こっても何ら不思議でないということもまた事実。

プロローグとなる初回放送の中では「地震後の火災が恐ろしい」ということを触れていました。

これまでこのブログでは地震に関する情報やレビューをまとめてきましたが、火災との関係性についてはあまり取り上げていなかったこともあり、今回改めて検証してみることにしました。

私自身のかつての震災体験の記憶と照らし合わせながら、どうすれば被害を最小限に防げるのか?ということを述べていきたいと思います。


震災直後に起こり得る火災

今回の情報をまとめるにあたって最もダイレクトに参考にしたのが、NHKスペシャルホームページ内の「災害列島 命を守る情報サイト」です。

首都直下地震 死者の多くは火災で

地震と火災についてかなり分かりやすくまとめているので、それぞれに書かれている項目に私自身の体験を織り交ぜながら、地震火災の現実や対応策を見ていきたいと思います。

同時多発する火災には消火活動に限界が出る

震災の後に起こる火災でもし風が出ていた場合、火災の被害がさらに広がります。

そうした時に地域が持っている消火活動のポンプ車や人員が圧倒的に足らなくなる可能性は非常に高いです。

そこに水を供給するための消火栓が使えなかったりすることや、火災現場までの交通インフラがマヒしていて、ポンプ車がたどり着けないことも十分に想定さえるとのこと。

阪神淡路大震災が発生した当時、私の住んでいた地域は幸いにも火災は発生しませんでした。

【災害体験】20年前の阪神淡路大震災で体験したこと、感じた事

ただ近くの街は全体が広く火災に見舞われており、道路も寸断されていた状態なので、恐らく消防車が現場にたどり着くまではかなりの時間がかかったと思います。

多くの犠牲者を出してしまいましたが、あのときの状況ではいかんともしがたかったでしょう。

住民同士で協力して助け合う状況もあったようですが、迫りくる火の前に泣く泣く手を止めざるを得なかったという話も聞いています。

その場所は私が学生時代に通学で使っていた道沿いにある家々だったこともあり、その話を後に聞いたときは言葉を失いました。

確かにその辺りは木造の家が狭い場所に入り組んで建っていたので、一度火災が発生すると炎の逃げ場がなくなって瞬く間に周辺が大火災に陥る危険性はあったと思います。

これも後の過密住居に関することで述べますが、消火活動を迅速に行うには、防災に適した環境づくりを平時から整備しておくことが最も大事だと、一般人の自分の目からもはっきりとわかった経験でした。

危険な”木密地域”が火災を生む

木造家屋が密集している地域で火災が発生すると、火が一気に燃え移ってしまいます。

そこに狭い道路や路地裏、行き止まりなどで入り組んだ作りになっている場合、火が地域を取り囲むようにして避難が遅れるという惨事も発生する可能性も高くなるでしょう。

これも先ほど述べたことになりますが、阪神淡路大震災のときは火災が起きた地域の多くが、そうした木造地域の過密地帯であったり、道路や家が入り組んでいて、火の回りや囲みが広がって被害が拡大しています。

私の住んでいた通りの家はやはり木造家屋がほとんどでしたが、火災がでなかったこと、明瞭な道路インフラに面していたので、もし火災が発生してもすぐに逃げられる作りになっていたのも幸いしました。

専門家の話でも、全壊した住宅のほうが火災被害が少ないというこということだそう。

実は震度6くらいのときが、大規模火災が起こりやすいのです。建物が崩壊していないため、空気の流通がはかられ、激しく燃えやすい。関東大震災でも、全壊率の高かった鎌倉や小田原では意外にも火災被害が少なかったのです。

首都直下型地震では津波よりも火災が危険 大規模火災への対策

その意味ではほとんどの家屋が全壊だったため(奇跡的に誰も亡くなっていませんでした)、火災による類焼の危険が少なかったのかもしれません。

地震で倒壊した建物からの救助法と必要な道具を紹介【実体験あり】

その後は大きな被害を出した地域は、震災後は防災に適した街に生まれ変わり、道路インフラも明瞭なものになっていました。

これも行政による環境整備がもっとも大切な分野だと思います。

無理な帰宅がリスクを生む

これは住んでいる地域によると思いますが、NHKサイトで取り上げられているのが首都直下型地震に関することなので、首都圏の通勤圏内の帰宅者を念頭に置いた防災リスクになっています。

首都圏は日本でも最大のオフィス街を抱えているため、震災や火災が発生した時に職場で働く人が自宅へ帰ろうとすると、途中の道路などで余震による事故や火災などに巻き込まれる危険があります。

この場合には国は「都心などで頑丈な建物にいる場合は、無理な帰宅はせずにとどまること」を推奨しているようです。

これは首都圏だけでなく、他の大都市圏でも同じことが当てはまると思います。

大規模な災害が発生した時は、電車は止まっているでしょうし、道路も混雑したり、道路そのものが寸断されていることが予想できるので、徒歩での帰宅を目指す人がほとんどではないでしょうか?

そうした場合は一時的にでも職場などにとどまり、災害被害の落ち着きを待つことが大切なのかもしれません(家族がいる場合は非常に難しい選択でしょうが・・)

災害時に選択したい「在宅避難」と「室内テント」

そうしたときに「スマホの充電器」や「水や食料」などを普段からかばんに入れていると、いざという時に役立ちます。

災害時の電力不足に!電池交換式モバイルバッテリーの使用感レビュー

また職場にロッカーがあれば、簡単な防災セットを収納しておくのもありです。

【防災グッズまとめ】いざという時の「持ち出しアイテム」を紹介

そこで事態の安静化を待ち、無事な帰宅への目途がついたら家に急ぐ、という方法が最もベターな方法なのだと思います。

通電火災の危険性

地震発生後に電気が回復した時に「火災」が発生するリスクのことです。

地震の揺れでダメージを受けた配線や転倒した電気ストーブが火災を起こすという危険性を挙げています。

これが恐ろしいのが、家に人がいるときは消化できるのですが、もし避難所などで家にいない場合、無人の家で火災が発生してしまうことです。

阪神淡路大震災のときは原因の判明している火災の6割が通電火災だったと言われているほどです。

このための予防法は、

・他の場所に避難するときはブレーカーを切ってから移動する

・通電火災防止器具の設置(感震ブレーカーなど)

が推奨されています。

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通電火災の予防法に関しては、全国の多くの自治体のホームページで詳しく見ることができるので、お住いの地域の情報を確認することをおすすめします。

通電火災とは少し違うのですが、私自身の阪神淡路大震災当時の経験としては

・地震の前夜に泊まっていた友人の家の石油ストーブが転倒した⇒転倒すると火が消える防止装置式だったので助かった

・家屋の多くが全壊したご近所に友人が様子を見に来てくれたが、そのときにタバコを吸おうとして、注意されて慌てて火を消した⇒ガス漏れしていたら、タバコの火が火災に発展した可能性大

という笑うに笑えない実体験があります。

どれも何もなかったのですが、こうしたちょっとしたことが大被害につながるので、ぜひとも気をつけて行きたいものです。

初期消火の徹底

震災直後に発生する火災の多くが、ガスコンロや電気器具からのものであるということ。

こうした火が燃え移らないように、初期の段階で消火することが被害を食い止める一歩になります。

もし住んでいる地域で自治組織が機能しているのであれば、皆で力を合わせて消火活動を行えるように、普段から訓練や連携を怠らないようにするのも大切でしょう。

以前に火災に関する記事を書きましたが、消火できる範囲を越えれば逆にすぐに逃げた方が良い場合もあるので、そこは見極めが大切です。

火事で気を付けるべき4つのポイント!「火災の科学」から学んだことを紹介

もし室内の火が天井にまで立ち昇るようならば、もはや個人の力で消せるレベルではないので、すぐに逃げた方が良いです。

ほかにも消火器の使い方のコツなどを書いておいたので、良ければ参考にしてください。

阪神淡路大震災で見た火災の恐怖と焼け跡

最後に阪神淡路大震災で見た火災の恐ろしさと焼け跡について少しだけ述べさせてもらいます。

私自身の住んでいた地域は幸いにも火災は発生しなかったのですが、近くの町では火災に巻き込まれて多くの方が亡くなっています。

震災直後はそうした地域を通ることはありませんでしたが、震災から2日ほど経って所用でその地域を通過しなければならなかったとき、まだ火があちらこちらでくすぶっている様子を間近で目にしました。

辺り一帯はまるで空襲を受けた後の焼け野原で、ボッ、ボッとところどころに立ち昇る火の手は本当に戦争の後のようで、ものすごく辛い感情を覚えたことを今でも思い出します。

それから一月ほど経って、ようやく街も少しづつ落ち着きを見せ始めていた時に、その地域の友人を訪ねたことがありましたが、火は消えていたものの、まだ焼け野原のような状態は変わらず、そこに住み続ける友人に「大変だな・・」と慰めともつかないなんともいえない声をかけたものでした。

多くの人が犠牲になった震災ですので、簡単なことはいえないのですが、地震以上に火災は何よりも恐ろしいということを体感として得た貴重な経験だと思ってます。

まとめ

東海・四国・関西地域を襲うといわれる南海トラフは津波の恐ろしさもありますが、それ以上に大きな揺れによって再び火災が起きることのほうが怖いという感情もあります。

その意味で、地震と火災についてNHKで取り上げていた情報は非常に貴重ですし、今後もっと多くの対策情報を取りあげていってほしいと思っています。

事前の防災準備によって、どうか少しでも多くの命が助かりますよう・・・

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