いざというときの備えのために

防災グッズと体験談ブログ

地震体験

「1.17のつどい」の帰りに立ち寄った防災ギャラリーについて

2019年1月17日

今日の1月17日は阪神淡路大震災発生から24年になります。

毎年行われている「1.17のつどい」で被災者を偲ぶ集いも行われ、被災によって家族や親しい人を失った遺族の方や、犠牲者を悼む人々が集って祈りや黙とうを捧げておられています。

神戸新聞NEXT|総合|神戸・東遊園地 発生時刻午前5時46分に祈り

私も毎年ではありませんが、都合がつくときは必ず訪れて黙とうを捧げるようにしており、今年は時間を見つけることができました。

着いたのは夕方頃でしたが、かなりの寒さにも関わらず大勢の方が訪れていて、竹灯籠や雪でできたお地蔵さんの前で手を合わせておられました。

私も雪でできたお地蔵さんに手を合わせ、様々なことを思いながら黙とうさせてもらいました。

私自身は当時の地震で家が全壊に近い形で潰れてしまいましたが、幸いに家族は無事で、近くに住んでいた親戚や友人で亡くなった者はいません。

20年前の阪神淡路大震災で体験したこと、感じた事 

しかし学生時代のクラスメートや、両親の友人のご家族が亡くなったこともあり(私も知っている方でした)、そうした方々への鎮魂の意味を込めて静かに祈りを捧げてきました。

その後「つどい」に訪れた後に行きたいと思っていた、こちらの展示会に足を運びました。

神戸市「くらしとすまいの安全・安心 未来展2019」の開催

研究機関や民間企業、行政など11団体が出展する「防災・減災」情報やグッズの展示会で、昨年12月にこの展示会のことを知り、集会へ行くことができれば、その後に訪れようと考えていたのです。

では次の章で、こちらで見た情報や内容を写真と共に紹介していきたいと思います。

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神戸市主催「くらしとすまいの安全・安心・未来展2019」の訪問レビュー

神戸市は大規模都市型震災の先例都市として、様々な対策やシュミレーションが練られてきています。

この展示会もその一つで、レスキューロボや救助犬スーツなど、個人での防災だけでない地域行政や企業団体が活用可能な展示物を取り揃えている印象を事前情報で得ていたたので、かなり期待してギャラリーに赴きました。

神戸市役所の1号館(上層階にカフェや展望台があるビル)2階にある市民ギャラリーまでエレベーターで向かいます。

2階について降りた時の展示会場エントランス写真がこちら。

閉館近くの17時頃だったためか、見学者の数は少ないようです。

でも写真を撮影するには良いタイミングですね(人が写り込まないため)

中に入って最初に目についたのがこちらの「防災ベッド」。

シェルター型のベッドでフレームがアーチ状になっているため、自身で木造住宅が倒壊してもフレームが体を守ってくれる仕組みになっているようです。

10トンの重さに耐えられるようなので、なるほどこれなら自宅で寝ていても安心できますね。

次が隣の展示物の「飛行ロボット(ドローン)」と「サイバー救助犬」。

ドローンは文字通り、倒壊した建造物からの救助活動で役立つロボットです。

人が入れないような場所や上空からのサーチで、救助が必要な場所や人を見つけ出し、その情報を基にレスキューに役立てることができます。

こちらの「サイバー救助犬」は犬がロボットというわけではありません。

犬が着用しているスーツがレスキュー仕様になっており、パンフによれば、

中型・大型の救助犬が長時間装着できる軽量な行動スーツを開発。スーツに搭載したカメラとマイク、GNSS、慣性センサ(IMU)、心電計で2時間程度、救助犬の捜査活動を記録・配信が可能。

とあり、あくまでスーツが防災仕様とのこと。

これも行政や団体向けの防災用品になりそうですね。

では全く個人に向いた防災・減災グッズがないのかといえば、そんなことはありません。

ちゃんとこちらにもありましたよ。

神戸市が用意している備蓄用品の一式です。

おそらく市職員に配られているものだと思いますが、ひょっとしたら大規模災害があった際に、市から市民に配布される備蓄グッズのサンプルかもしれません。

食料やミルク、水

毛布、エマージェンシーシート

生理用品、おしめ

以上が神戸市指定の備蓄グッズです。

では次の展示物にいきましょう。

こちらは地面の中や建造物の内部を探査する機器のようですね。

キーテックという非破壊検査の会社が提供しています。

パンフを見ると、車輪がついた機器が様々な種類あって、鉄筋探査や地中探査、工業用内視鏡、腐食診断器、アスファルト舗装密度測定器、引張試験機などがあり、販売のほかに機器のレンタルも行っているようです。

この機器も個人ではなく、行政や団体向けのものといえますね。

こちらは素材メーカーでしょうか?

瓦を一例に挙げていますが、恐らく震災時の強度を比較した製品モデルかと思います。(パンフ類は見かけなかったので、詳しい内容は割愛させてくださいませ)

こちらは「耐震装置ドア」。

近くに置いてあったパンフによれば「非常用扉用耐震スチールドア」で、名称を「Prexit(プレジット)」というそうです。

扉をつなぐ丁番が耐震仕様になっており、枠扉の上下の接触を緩和、圧縮鑑賞ドア装置は枠扉の左右の接触を緩和する仕組みのようです。

非常扉は災害時に安全に避難するための重要な出入り口になるので、この部分が耐震仕様なのはビル管理上、必要最低限の防災設備といえます。

これも行政や企業、団体向けの防災・減災グッズですね。

一方のこちらは、個人でも必要になりそうなアイテムです。

玄関ドア専用の戸締り金具「PREPA」です。

大地震が起きてドアが壊れた時、仮に脱出してもドアが閉まらなかったり、カギがかけられずに戸締りできないことが予想されます。

そうした被災時の空き巣対策として役立つのが上記の専用チェーン。

マンションや集合住宅にお住いの方に如何でしょうか?

こちらは一風変わった展示物。

液晶画面にアニメ風の映像が流れているので「なんだ?」と思ったところ・・

プレステーション4の防災ソフトでした。

ソフト名が「絶対絶命都市4plus」だそうで、グランゼーラという会社が製作販売しているようです。

ダウンロード仕様になっており、震災後の街の中で生き残っていく若者になりきって進めていく体験型ゲームだとか。

防災知識を学べる防災マニュアルも搭載しているようですので、興味のある方は公式サイトをご覧頂くか、アマゾンでも扱っているようなので、こちらをチェックしてみてください。

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次のコーナーです。

神戸市消防局による火災警報器や 防炎品の紹介です(防”災”ではありません)

消火器の使い方や防炎エプロンの説明になっています。

人形がインパクトありましたね(笑)

こちらは住宅リノベーションのメーカーさん。

中古物件のリノベーションを行っている会社ということで、この展示会場に参加しているということは、防災に適したリフォームも可能ということなのでしょうね。

G-FLATという会社で、リノベーションの勉強会も開催されているようですので、防災用のリフォームを考えている方で興味のある方は、一度チェックしてみるのも良いかもしれません。

お次は畳のブースです。

建造物の耐震補強に使われる複合素材の紹介でした。

ヨシモトポール」というメーカーさんで、置いてあったパンフではポール(支柱等)に巻き付ける炭素繊維材料を扱っているとのこと。

詳しいことはちょっと難しいので分かりませんが、こちらも個人用というよりも、企業や行政向けの防災用品なのかもしれませんね。

展示物の最後です。

神戸市から委託を受けた財団法人「すまいるネット 」による広報です。

他の機関と連携しながら、住まいに関する相談や情報提供、普及啓発等を行っている団体のようで、こちらの展示物ではブロック塀を壊すときの支援制度についての情報が掲載されています。

昨年の大阪北部地震で起きたブロック塀による事故を防止するために、各地のブロック塀を所有する住宅や地域に向けて、撤去に関する補助や相談を受け付けているとか。

もしご自宅やお住いの地域でブロック塀を取り除く予定があるのであれば、一度こちらの窓口に相談されるのが良いかもしれませんね。

まとめ

24年前の震災からあっという間に月日が流れました。

思えば自分も20代前半の学生から、40を過ぎた中年世代に突入する年齢になってしまっています。

あの頃の記憶は年々薄れていっており、細かい思い出などはほとんど失っているような気がします。

ただ強烈な体験、たとえば最初の揺れの時の情景や、地震が起こってから自宅に帰宅するまでの(友人宅に泊まっていました)記憶などは、今でもはっきりと覚えています。

その後の避難生活については覚えていたり、いなかったりするものがあったりと、記憶によってまちまちになっていますが、初動の恐怖は今でも体に刻み込まれています。

最近でも揺れが少しでも起きれば、すごく恐怖を感じますし、いつでも避難できるように気持ちや体中を研ぎ澄ませてしまうのは、ある意味この24年前の震災での体験のたまものといえるのかもしれません。

多くの方が犠牲になった阪神淡路大震災。

今後起こりうる震災や災害で少しでも犠牲となる方が減るように、このときの体験が様々な形で生かされれば良いなと思いますし、亡くなった方々の犠牲が無駄にならないよう、震災の記憶を次の世代まで語り継いでいけたらと思います。

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