防災と災害について考えるブログ

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【災害対策】罹災証明の発行で損をしないためには?

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地震や水害などの災害で住宅に被害が出た場合、被災者は国や自治体からの様々な支援制度を受けることができます。

住宅の再建支援や税の免除、仮設住宅への入居など、災害後の被災者の生活をサポートするための公的な支援です。

こうした支援制度の中身や、それを受けるための必要な手続きや書類、災害発生時の被害を防ぐための防止策などについて、参考にしたメディア情報を基に自分の実体験を交えて述べていきたいと思います。

 

罹災証明書のための「記録」が大切

 

今回の情報源は、自宅で購読している読売新聞の「減災」面からです。

防災のためにストックしておいた家の新聞記事(2018年5月)ですが、その後すっかり忘れていたのをようやく思い出して、今回取り上げることにしました。

 

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記事の要約は以下に集約されます。

 

・被災者の生活支援の判断基準になるのが「罹災証明書」(市町村が発行)

 

・大規模な災害だと証明書が発行されるのに時間がかかる場合がある

 

・証明書を申請する前に被災した家屋を片づけたり修繕してしまうと、罹災証明の認定基準が変わることがある

 

・納得のいく認定を受けるためには、申請する前に自分で被害に遭った家屋の状況を写真で撮影したりして「証拠」を残しておくことが大切

 

罹災証明書は、被災者が市町村の窓口で申請後に、市町村職員が住宅の被害状況を調査して発行に至ります。

 

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内閣府ホームページより

 

その際の判断基準は国によって定められており、以下のような区分けになります。

 

【認定基準:床面積の損壊の割合】

全壊⇒70%以上

大規模半壊⇒50~70%未満

半壊⇒20~50%未満

 

【認定基準:経済的な損害の割合】

全壊⇒50%以上

大規模半壊⇒40~50%未満

半壊⇒20~40%未満

 

【被災者生活再建支援金:複数世帯の場合】

全壊⇒150~300万円

大規模半壊⇒100~250万円

半壊⇒原則無し

 

こうした基準をもとに、罹災証明の調査が進められていくわけですが、大規模災害では発生後の罹災証明の調査件数が膨大な数になるため、どうしても発行が遅れてしまうようです。

その間に被災者が自分で家屋を修繕したり補修してしまうと、後の調査に大きな影響を与えてしまいます。

かといって、損壊した家屋をそのままにしておくこともできないため、それならば被災直後の家屋の損壊状況を自身で記録に残すことが推奨されているのです。

記録が必要な箇所の例として以下が挙げられています。

 

⇒柱のずれや梁の割れなど

 

⇒浴槽やキッチン、トイレなどの被害状況

 

⇒建物や柱、壁の傾きは、重りをぶら下げたひもで測る(壁に釘を刺してそこにひもをぶら下げるなど)

 

⇒基礎や外壁の損壊部分

 

⇒水害の場合は、浸水の跡や泥による汚れ

 

被災時には以上の箇所を写真撮影するか、平面図面を描いて被害部分や面積などを書き込んでいきましょう。

その後の証明書の発行がスムーズになり、生活の再建の大きなサポートになるので、万が一の際にはぜひとも実施していってください。

 

事前の被害防止策としての耐震補強

 

災害による建物の被害を最低限に防ぐには、事前に家屋の耐震性能を調査して、必要であれば補強工事を行うことが大切です。

耐震診断は専門の建築士によって行われるため、市町村の建築担当部署に問い合わせると教えてくれるようですね。

日本建築防災協会のホームページでは「耐震支援ポータルサイト」という項目で、耐震診断・耐震改修を行うための各種情報を掲載しており、その中でも全国都道府県の該当事業所名が記載されていますので、そちらを参考にされても良いと思います。

(一財)日本建築防災協会|建築物の防災並びに維持管理制度・技術の調査・研究。資格講習、耐震チェックプログラムの紹介。

耐震補強工事の一例としては、

 

・壁に筋交いを入れたり、板を張ったりして強化する

・柱や梁、筋交いの接合部分を金具などで補強する

 

などがあります。

こうした診断や補強工事には、多くの自治体で補助制度が設けられている場合があるので、興味があればお住いの自治体に問い合わせてもらえればと思います。

ほかにも災害後の家屋の調査を無料で行うサービスなど、自分では気づかなかった家屋の破損による保険の申請サポートを実施する会社もあります。

申請後に保険会社からの入金があり次第、支払いが発生するシステムになっているので、調査時は無料で点検する形になります。

自分で調査するには難しい場所や、目に入らなかった箇所をプロの目でチェックしてくれるので助かりますね。

貰いそびれている保険金は、お家の保険相談センターへ

こうした様々なサポートサービスを活用して家屋の状態を確認することで、被災時の建物被害だけでなく、その後の経済的な損失を防ぐことにもなるので、気になる方はそれぞれをチェックしてみてくださいね。

 

震災で全壊した我が家の再建支援金はいくらだったのか?

 

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1995年に発生した阪神淡路大震災では、我が家も家が倒壊してしまいました。

幸いにも家族に被害が出ませんでしたが、自宅はほぼ全壊状態でしたね。

当時はまだ学生だったので、罹災証明などの手続きや認定は両親が行っていたため、しばらくはその詳細が分かりませんでしたが、後に詳しく聞いてみると「全壊」で認定は下りずに「大規模半壊」という形証明書が発行され、再建支援金は100万円ほどだったとのことでした。

幸い当時住んでいた家屋は借家だったため、建物の修繕費などは大家さん負担だったのではないかと思いますが、我が家はそのままそこに住み続けることはせずに遠方に引っ越すことに決めたので、支援金はその際の費用にすぐに消えてしまったと聞きました。

ただ罹災証明の発行には時間がかかったようで、すぐには支援金は下りなかったようです。

当時は大規模な都市型地震がほとんど初めてだったこともあり、自治体や国でもその対応が後手後手に回ったのではないかと。

当時の神戸は100万人都市であり、被害が都市部に集中していましたので、被災者の支援もさることながら、生活に必要な物資が輸送されるインフラ再建などの課題も山積みだったのでしょう。

もし今後、似たような大規模災害が起こった場合には、それが都市部であればあるほど被害の状況が凄まじいことになることが予想されますので、罹災証明の発行にはかなりの時間がかかると思います。

そのためにも今回取り上げた「記録」を残す方法はかなり有効だと思いますので、ぜひとも参考にされては如何でしょうか。

 

まとめ

 

納得のいく罹災証明を得るための「記録」の取り方は、私が経験した阪神淡路大震災当時では、ほとんどの人が認識すらしていなかったと思います。

それから20数年たって、様々な災害が日本の各地を襲うようになり、ようやくその意識が一般の私たちの間でも高まってきているというのは、喜ばしいことでもあり、ある意味恐ろしいことでもありますね(それだけ災害がかつてないほどに増えているということ)

実際に大地震を体験した自分としては、あの当時の情景は未だに忘れられないものがあります。

何しろ、住んでいた街区の建物が軒並み倒壊していて、道路には倒壊した建物のガラスや柱、壁などが散乱して足の踏み場もなかったほどでしたから。

一番怖かったのは、それだけの被害があったにも関わらず、辺りはシーンとしていて、ほとんど物音が絶えていたことでした。

あのときの家が軒並み倒壊した情景というのは、テレビ画面を通じては見ることがありますが、実際に自分の目ではできれば二度と目にしたくないですね。

そんな悲惨な状態に陥った被災者の生活を支援してくれる罹災証明は、まさに災害後の庶民の「命の綱」というもの。

スムーズかつ実態に見合った証明を得るために、万が一被災した場合には、しっかりその場で証拠を記録していきましょう。