6日に発生した北海道肝振東部地震ですが、9日午前の現在では心配されていた停電がほぼ解消し、生活インフラの改善の兆しが大きく見えてきたようです。
一方で死者の数が当初よりも増え(37名)、現在も安否行方不明者の捜索が続いているとのこと。
この段階での安否不明は非常に厳しい状況ですが、可能な限りの捜索活動の継続と行方不明者の発見を願っています。
また被災した方々が避難所に身を寄せている人数が、8日時点で約4000人とのことで、まだまだ余震の状況を心配している方も多くいるとのことです。
北海道地震 避難所に4000人…「余震心配、家には戻れない」
避難所は一時的に身を寄せる場所としては非常に大切な施設だと思いますが、多くの人が集まる場所では様々な問題が起きることも考えられます。
近隣とのトラブルや、病気の人の看病、認知症の高齢者の対応のほか、女性や子供を狙う犯罪など、SNSやメディアを通じて様々な情報が、これまでの災害避難所で上がってきています。
【災害地ケア】被災地の避難所での性被害をどうやって食い止めるのか?
できれば自宅で避難生活を送りたい。
そう思う方も多いはずです。
かくいう私もその一人で、もし今後、自分が大災害に遭った場合でも、可能であれば、不特定多数が暮らす避難所での生活よりも、自宅での被災生活を選びたいと思っています。(状況が許す限りですが)
そんな場合の自宅での避難「在宅避難」について、先行サイトの情報を元に色々と語っていきたいと思います。
目次
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在宅避難の条件とは?
今回参考にさせていただいたサイトはこちらです。
災害時に「在宅避難」する場合に必要なことって?【トノエル防災研究室】 | Sumai 日刊住まい
これまで在宅避難については、一度は経験したことがあるものの、はっきりとした形では意識したことがなかったため、こちらを拝見してその輪郭がはっきり見えてきました。
まず在宅避難とは、それを許す条件があれば可能ということです。
そのことについて上記のサイトと自分なりの考えをまとめたところ、以下のようになりました。
・住居環境が比較的に安全である
・食料や水の備蓄がある程度ある
自分に置き換えてみると、私が住んでいるのは都市部のマンションであるため、倒壊の危険がない限りは、恐らく地震になっても、そのまま生活はできると踏んでいます。
実際に阪神淡路大震災のときは、一軒家だった我が家が全壊し、一時的に知人や友人のマンションで避難させてもらったこともあることを考えれば、木造の民家に比べると、マンションの強さはある程度は信頼できるのではないかと思います。(逆に鉄筋マンションが倒壊するほどの揺れであれば、街全体が壊滅状態になっているでしょう)
【災害体験】20年前の阪神淡路大震災で体験したこと、感じた事
もちろん戸建ての自宅でも、災害で無事な場合は、マンションの例と同じ条件になりますね。
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在宅避難に必要な物とは?
まずは備蓄の有無でしょう。
特に水・食料は必須です。
生活インフラが壊滅し、流通もストップした状況では、食料や水の有る無しは、命の存続に関わります。
よく一人暮らしの学生や若いサラリーマンが、食材を家には一切置かず、すべてをコンビニやスーパーに依存しているという話を聞きますが、そうした食材がまったく家にない人が災害に遭ったときは、すぐさま最寄りの避難所に駆け込むか、近隣の住民(親切な)、または無事だった家族や友人知人を頼るべきでしょう。
水や食料の備蓄がある場合は、すでに家のあるものを駆使して、電気や水道などのインフラが復興するまでを乗り切ることは可能かと思います。
その場合に必要になってくる「素材」のジャンルは、以下のようなものになると想定します。
まず熱源ですが、災害で一番に機能しなくなるのが電気であることを考え、一般家庭にありそうなものをピックアップしてみました。
マッチ、ライター、ろうそく、懐中電灯、ガスコンロ、保温カイロ
どれも恐らくは常備されていると思います。
特にガスコンロは調理に必要なので、あればかなり助かります(私も阪神淡路大震災の時に助けられました)
災害時の調理に便利!ポケットストーブ「エスビット」レビュー!
ろうそくは電気がつかなくなった最終手段の光源ですので、できれば長時間使えるタイプのものを普段から準備されていることをおすすめしますね。
次に「水・食料」です。
というか、一番大切なものですね。
2ℓボトルの水、真空パックのごはん、パン、冷蔵庫の食材(野菜、乳製品、卵など)、果物、おやつ類
ごはんやパンなどの炭水化物系は、大抵の家庭に常備されていると思います。
そして電気がストップしている状態では、おそらく冷蔵庫が機能していないので、腐りやすいものから食べていくことが必要です。
水や炭水化物系は比較的に安全ですが、生鮮食品や乳製品、卵などは早めに調理して食べておきたいもの。
基本はガスコンロなどを使って火力で調理することですが、それがない場合は、パック・クッキングという方法があります。
【防災番組】「NHK ごごナマ」で紹介された非常食と「パック・クッキング」レビュー!
上記リンク記事は以前にテレビで実演していたものをレビューしたものですが、内容は「ポリ袋に食材を入れて、袋ごと熱い湯に入れて茹でて作る」調理法の紹介でした。
番組では紹介された料理の種類は限られていましたが、蒸しパンなど実際に自分で作ってみて美味しかったので、これは結構役立つと思います。
次に必要なのが「衛生&生活用品」。
ザザッと挙げてみると、
になります。
ほとんどのものはご家庭で常備されていると思いますが、中でも新聞紙とポリ袋、バケツはけっこう大事です。
水道がストップしている場合はトイレが流せないため、ポリ袋に新聞紙を入れたもので用を足すか、水が確保できる場合は(食事で使用後の水など)バケツに溜めて流すなどの方法を取ります。これも阪神淡路大震災の際に役立ちました。
サランラップに関しては、水道が使えない状況を考えて、お皿にサランラップを張り、その上に食材を載せることで皿を汚すことなく次に使える利点があります。
あとは男性であれば、髭剃り用の安全カミソリ、女性であれば生理用品、持病を持つ方は薬などでしょうか
そして最後は通信手段です。
ラジオ、電池、スマホの充電器
ラジオはできれば手動式のものが望ましいですが、なければ電池式のものでもOKです。
電気が通っていない状況だと、テレビやパソコンは使えませんので、ラジオ、スマホが情報取得の少ない手段になります。
どちらも電源を切らさないように、無駄を省いて大切に使っていく必要があります。
これらもほとんどの家で揃っているでしょう。
以上の4ジャンルが、在宅避難の際に必要になってくるものだと思います。
どれも普通の家なら常備しているものばかりだと思いますので、住居の安全性が確保できれば、在宅避難は難しくないのではないかと感じます。
在宅避難で用意しておきたい「テント」
最後にテントです。
これは特に必要不可欠というアイテムではありませんが、万が一、自宅で避難を決めたときが冬場だったり、雨漏りがしていたりという環境下にあるときは、意外に使えるのではないだろうか?という想定の下に取り上げてみました。
以前に見た防災番組では、専門家の方が自宅でテントを張って、実際の災害避難に備える練習をされていましたが、そういう方法もありだと思います。
そのときのイメージとしては、

There's a tent in the front room
のような感じになります。
キッチンで作った防災食をお子様と一緒にテントの中で食べたりと、なかなか楽し気な雰囲気だったので、こういう練習方法も良いなと感じましたね。
実際にテントを避難所で使用することを推奨している登山家の方もおられるので、自宅だけでなく、災害時に避難場所で使用することも可能だと思います。
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防災用テント比較まとめ7選【避難生活に役立つ】
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あくまで必要であればという前提ですが、意外に使える在宅避難アイテムの一つではないかと思います。
まとめ
私自身、阪神淡路大震災のときに一時期、在宅避難をしたので、そのときの記憶を基に記事を書いてみました。
住み慣れた場所で避難することが一番安心できることだと思います。
できれば誰しもが自宅や見知った環境で災害時の生活を行いたいものですが、状況がそれを許さない場合もあり、難しい選択となるでしょう。
幸運にも在宅避難ができる環境にある方は、良ければ今回の記事を参考にしてもらえればと思います。
あと最後になりますが、今回の北海道地震で被害に遭われた酪農家の方々に役立つSNS情報が出回っていましたので、以下に掲載させて頂きます。
from: 森賢太 (@morikenta_) | Twitter
乳牛を飼われている農家の方へのツイート情報となっています。
今後の生活や北海道の地場産業全体に関わってくる内容ですので、この内容が現地の乳業農家の方々に周知されることを願っています。